SophosがSecureworksを8億5900万ドルで買収

SophosがSecureworksを8億5900万ドルで買収

Sophos(ソフォス)は、プライベートエクイティ企業 Thoma Bravoの支援を受け、Secureworks(セキュアワークス)現金取引で8億5900万ドル(約1290億円)で買収することを発表しました。この買収は、Sophosが小規模から大企業まで幅広い顧客に向けたサイバーセキュリティ製品を強化する戦略の一環です。

Secureworks買収の背景と目的

Sophosは、AI技術を活用したサイバーセキュリティ製品を提供することで知られ、エンドポイント保護やマネージドセキュリティサービスにも強みを持っています。一方のSecureworksは、元々Dell Technologiesの子会社であり、特にXDR(Extended Detection and Response)分野において高い専門性を誇ります。この買収により、SophosはSecureworksの製品ラインと顧客基盤を獲得し、さらなる成長を目指します。


Secureworksの強み

Secureworksは、Taegisと呼ばれる3つのアプリケーションで構成されるサイバーセキュリティ製品を提供しています。

このプラットフォームは、インフラの脆弱性検出、ハッカー活動の監視、そして悪質なネットワークトラフィックの特定に特化しています。Secureworksは世界中で約2000の顧客を持ち、大量のセキュリティテレメトリーデータ(50ペタバイト以上)を活用してAIモデルを強化しています。このデータはSophosの製品開発にも活用され、さらなる防御力の向上が期待されています。


市場への影響

この買収により、Sophosは既存顧客へのクロスセルやアップセルの機会を拡大できると見込まれています。また、DellがSecureworksの株式の約80%を保有していたため、今回の取引による影響の大部分はDellに還元されることになります。

この買収は、SophosにとってThoma Bravoの傘下で行われた一連の成長戦略の一環です。Thoma Bravoは、2024年にもイギリスのサイバーセキュリティ企業Darktraceの買収を約53億ドルで実施するなど、積極的なM&Aを進めています。

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