
イーロン・マスク氏は自身が所有するSNSプラットフォーム「X」(旧Twitter)が大規模なサイバー攻撃を受けたと主張しました。
この攻撃により、同プラットフォームでは2025年3月10日夜から11日までを通して断続的なサービス障害が発生し、多くのユーザーが投稿の読み込みに支障をきたしたと報告されています。
サイバー攻撃の概要とマスク氏の声明
マスク氏は、「私たちは毎日攻撃を受けているが、今回は非常に多くのリソースが投入された攻撃だった」とコメント。「大規模な組織的グループ、または国家が関与している可能性がある」との見解を示しました。
証拠の提示はなく、背景に対する憶測も
マスク氏は具体的な証拠を提示していませんが、仮想通貨のインフルエンサーが、Xの障害はマスク氏が推進する事業への反対活動に関連しているのではないかと指摘。
その背景には、彼が率いる「DOGE(政府効率推進部門)」に対する抗議や、テスラ販売店に対する器物損壊などがあったとされています。
また、同日中に出演したFox Businessのインタビューでも、「攻撃元のIPアドレスがウクライナ地域に由来している」とし、「Xのシステムをダウンさせようとする大規模なサイバー攻撃だった」と語っています。
ただ、IPアドレスはVPNや踏み台を利用すれば偽装できるため、サイバー攻撃者が実際にウクライナに関連する場所や人かというと疑わしいです。
マスク氏とウクライナ政府の対立
マスク氏は以前からウクライナ政府に対して批判的な姿勢を取っており、特にトランプ政権との関係悪化が影響しているとの見方もあります。
自身のStarlink衛星通信サービスを停止すれば「ウクライナの最前線は崩壊する」と発言。また、ウクライナを訪問した米民主党のマーク・ケリー上院議員を「裏切り者」と非難するなど、強硬な姿勢を見せています。
Dark Stormが犯行声明
このサイバー攻撃で、ハクティビスト集団「Dark Storm」がテレグラム(Telegram)でDDoS攻撃を実行しXを停止させた事を発表しました。
なお、自称の段階なので実際の犯人かは不明です。
一部参照:Elon Musk claims ‘massive cyber-attack’ caused X outages