Microsoft、イスラエル軍へのクラウド提供を一部停止-Azureでのパレスチナ人大量監視を問題視

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Microsoft、イスラエル軍へのクラウド提供を一部停止-Azureでのパレスチナ人大量監視を問題視

2025年9月、Microsoft(マイクロソフト)は、イスラエル軍の情報機関「Unit 8200」がパレスチナ人の通話内容を大規模に収集・保存し、Azure上で解析していたとされる件を受け、同ユニットに対する一部クラウドストレージおよびAI機能の提供を停止しました。社内外からの問題提起と外部調査の初期結果を踏まえた措置で、同社は「民間人の大量監視を容易にする技術提供は行わない」と明言しています。

パレスチナ ガザ地区の通話監視の概要

2021年、MicrosoftのナデラCEOと当時のイスラエルのUnit 8200司令官が会談し、大量の機密情報をクラウドへ移行する構想が議論されたと報じられています。

2025年の調査によれば、Unit 8200はAzure内のカスタマイズされた分離環境に、日常的なパレスチナ人の通話を大規模に保存・検索できるリポジトリを構築し、情報分析に活用していたとされます。マイクロソフトはこの報道を受け、「ガザおよび西岸の民間人から広範な監視により得られた通話ファイルの保存」は規約で禁じられるとの立場を示し、外部法律事務所による緊急調査していました。

その後、マイクロソフトは一度「規約違反なし」との社内レビュー結果を公表していました。

しかし、8月の共同調査で通話内容そのものの長期保存・解析と、空爆目標の策定支援にも使われた疑いが追加で浮上。これを受けて再点検し、一部停止へ方針転換し、対象のクラウドストレージ/AI機能を停止。

「顧客のデータ中身にはアクセスしない」というクラウドの原則は維持しつつも、利用規約(ToS)と人権コミットメントに照らし、民間人の大量監視を可能にする用途は許容しない姿勢を改めて明示しました。

クラウドによる国民監視事例:中国

AIやクラウドなどの最新技術は独裁政権や中央集権国家では国民の監視に利用されています。

中国国内では、治安維持と社会統治を目的とした大規模なデジタル監視インフラが長年にわたり整備されています。

  • 新疆ウイグル自治区での集中的運用
    統合型の情報集約プラットフォーム(IJOP)や、検問・出入管理・生体情報収集(顔・声・DNA)の連動が報告されており、少数民族に対する差別的プロファイリングが国際的に強い批判を浴びてきました。大量データの長期保存と横断検索は、クラウドとAIの組み合わせで可能になっています。
  • 全国規模の映像監視網
    いわゆる「天網(Skynet)」「雪亮工程(Sharp Eyes)」と呼ばれるプロジェクトにより、都市部から農村部まで高密度のカメラ網が整備され、顔認証・歩容認証・再識別(Re-ID)などのアルゴリズムと結合して人物追跡や行動解析が行われてきました。映像データは公安向けの基盤に集約され、リアルタイム監視と事後解析の双方に用いられます。

参照

Microsoft blocks Israel’s use of its technology in mass surveillance of Palestinians

https://www.theguardian.com/world/2025/aug/15/microsoft-launches-inquiry-claims-israel-used-tech-mass-surveillance-palestinians