CISAが「既知の悪用脆弱性」カタログに、Google Chromeの脆弱性を追加(CVE‑2025‑6554)

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CISAが「既知の悪用脆弱性」カタログに、Google Chromeの脆弱性を追加(CVE‑2025‑6554)

米国CISA(Cybersecurity and Infrastructure Security Agency)は、既知の悪用脆弱性(Known Exploited Vulnerabilities, KEV)カタログに、新たにChromeのゼロデイ脆弱性「CVE‑2025‑6554」を追加しました。これは、証拠に基づき実際に攻撃で悪用されていると判断されたためです。

パッチはリリース済みなので最新の状態へアップデートする事をお勧めします

脆弱性の概要

Googleは2025年7月2日、Chrome安定版を更新し、CVE‑2025‑6554を修正済みバージョンとして配布開始しました。

  • 対象バージョン
     Windows:v138.0.7204.96 / .97
     Mac:v138.0.7204.92 / .93
     Linux:v138.0.7204.96

この脆弱性は、V8(Chromiumエンジン)の型混乱に起因し、遠隔で任意の読み書き操作やリモートコード実行を引き起こす可能性があります。Google TAG(Threat Analysis Group)のClément Lecigne氏が発見し、「実利用あり」の報告がされています。

実際、過去のV8脆弱性(2024年8月)では、北朝鮮系の攻撃者による暗号資産関連組織を狙った実績があったことから、国家支援型の極めて選択的な攻撃が想定されます

KEVカタログへの追加理由

  • 現在も実際に悪用されており、CISAは対連邦機関に対して「期限内の修正・緩和対応義務」を課しています。

  • CISAは、連邦政府機関以外にもすべての組織に対して優先的な緩和を推奨しています。