概要
2026年に国内で発生・公表されたランサムウェア被害のうち、企業活動や取引先、自治体、大学、利用者などへの影響が確認された主要9社の事例を整理したレポートです。
本資料では、ランサムウェア被害を単に「情報漏えい」や「システム暗号化」として見るのではなく、「委託元・顧客等への波及」と「自社の事業・業務への影響」という2つの視点から分析しています。
サプライチェーンへの波及事例として、両毛システムズ、YCC情報システム、メディカ出版を取り上げ、委託先が保管・管理していた情報を通じて、ガス会社、自治体、大学、学会などへ影響が広がった事例を整理しています。3社とも、委託元のシステムへ攻撃が連鎖したと公表されたものではなく、委託先側に保管されていた情報が影響を受けた点が特徴です。
事業停止・業務への影響では、ニチレイ、REXT、日本交通、コタ、ハンズホールディングス、ユニリタの6社を掲載。冷蔵倉庫や冷凍食品の出荷停止、店舗休業、電話配車・Web受付の停止、決算短信の開示遅延、一部社内システムの停止など、サイバー攻撃が現場業務や経営管理業務へ与えた影響を比較しています。ユニリタについては、業務停止が確認されていない一方で情報窃取が確認された比較事例として掲載しています。
また、企業の公式発表、セキュリティ対策Labがリークサイト等で確認した情報、攻撃者側の主張を明確に区別。犯行声明が出されたからといって、その攻撃グループを企業が攻撃主体として認定したことにはならない点や、「漏えいを確認」「漏えいのおそれ」「閲覧のおそれ」といった表現の違いについても整理しています。
さらに、SafePay、Everest、RansomHouse、AiLock、The Gentlemenなど、2026年の国内企業への攻撃で犯行声明を出したグループと被害の特徴を整理。最後に、ランサムウェアやサイバー攻撃への備えとして、5つの対策、30日・90日・継続で取り組む優先順位、BEC・ニセ社長詐欺への対策まで具体的なチェックリストとしてまとめています。
情報の基準日は2026年10月1日
資料概要(箇条書き)
- 2026年1月~9月に発生・公表された国内の主要ランサムウェア事例を分析
- 主要9社の被害事例を「サプライチェーンへの波及」「事業停止・業務への影響」の2つの視点で整理
- サプライチェーンへの波及事例
- 両毛システムズ
- YCC情報システム
- メディカ出版
- 事業停止・業務への影響事例
- ニチレイ
- REXT
- 日本交通
- コタ
- ハンズホールディングス
- ユニリタ
- 企業公表と攻撃者側の犯行声明を区別して掲載
- 企業・委託元が公式に確認・公表した事実
- セキュリティ対策Labがリークサイト等で確認した内容
- 攻撃グループが主張している未確認情報
- 委託先への攻撃による情報被害の波及を分析
- ガス会社
- 自治体
- 大学
- 学会
- 医療・教育関連組織など
- 事業停止が企業・取引先へ与えた影響を分析
- 冷蔵倉庫・冷凍食品出荷の停止
- 店舗休業・決済や買取サービスの制限
- 電話配車・Web受付の停止
- 決算短信の開示遅延
- 社内システム停止
- 情報漏えい・情報窃取の規模や公表表現を整理
- 「漏えいを確認」
- 「漏えいのおそれ」
- 「閲覧のおそれ」
- 人数・件数・データ量の違い
- 2026年の事例で犯行声明を出した主要攻撃グループを整理
- SafePay
- Everest
- RansomHouse
- AiLock
- The Gentlemen
- 事例を横断して見える被害の特徴を分析
- 委託先を通じた影響の拡大
- 物流・店舗・配車など現場業務の停止
- 情報窃取・公開を利用した恐喝
- アカウント悪用を起点とした侵入
- 企業が取るべき5つの対策
- 侵入される前提の事業継続
- サードパーティを自社環境の一部として管理
- アイデンティティ防御の強化
- AIによる攻撃高速化への対応
- 技術だけでなく業務プロセスを守る
- 対策を30日・90日・継続の3段階で整理
- VPN・リモートアクセス・Web公開系のパッチ適用
- MFA適用状況の確認
- SaaS・外部アプリ・委託先の棚卸し
- 業務ごとの復旧目標時間の設定
- 委託先との通知・調査協力ルールの整備
- NDR・次世代EDRによる検知・封じ込め時間の短縮
- ダークウェブ上の自社情報の監視
- 取引先を含めた復旧訓練