2025年6月末、国際刑事裁判所(ICC)は新たなサイバー攻撃を受けたことを発表しました。今回の高度な標的型サイバー攻撃とされ、同裁判所のセキュリティシステムによって迅速に検出・封じ込められたとしています。
現在、被害の範囲と影響を評価する調査が進行中であり、関係国や市民に対し情報提供と協力の呼びかけが行われています。
発生の経緯と初動対応
今回のインシデントは6月末に発生し、ICCの内部警戒システムが異常を検知。これを受けて直ちに封じ込めが行われました。ICCは「全庁的な影響分析を実施しており、影響の軽減措置も開始済み」と説明しています。
ICCによると、この種の攻撃はここ数年で2度目となり、特に国際的な司法手続きを扱う同機関が「高度なサイバー脅威の標的になっている」ことを改めて浮き彫りにしました。
地政学的背景と同時多発的なインシデント
このサイバー攻撃は、ちょうどオランダ・ハーグで開催されていたNATO首脳会議と同時期に発生しています。
会期中、オランダ当局は地方自治体や公共機関への分散型サービス妨害(DDoS)攻撃も確認しており、親ロシア派ハッカー集団による犯行とみられています。
また、6月24日にはスキポール空港周辺のケーブル火災により列車運行が大規模に停止する停電事故が発生し、妨害行為の可能性が指摘されています。
ICCを巡る国際的な緊張
このタイミングでの攻撃は偶然とは思えず、ICCが現在取り扱っている国際的に敏感な案件との関連が疑われます。
中でも注目されているのは、ロシアのプーチン大統領、イスラエルのネタニヤフ首相、ハマス指導者イブラヒム・アル=マスリらに対するICCの逮捕状発行です。
加えて、ICCの主任検察官カリム・カーン氏は、過去にトランプ政権から制裁を受けており、2025年5月にはマイクロソフトを通じたメールアカウントへの不正アクセスの問題も報告されています。
アメリカのマルコ・ルビオ国務長官は6月にICCの裁判官4名への制裁も発表しており、ICCへの国際的な圧力は強まる一方です。
参照
https://www.icc-cpi.int/news/icc-detects-and-contains-new-sophisticated-cyber-security-incident








