n8nの脆弱性のPoCが公開(CVE-2025-68613)

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n8nの脆弱性のPoCが公開(CVE-2025-68613)

ワークフロー自動化ツールとして企業利用も広がる n8n について、重大な脆弱性 CVE-2025-68613 を悪用可能であることを示すPoC(概念実証)コードが、GitHub上で公開されています。

今回確認されたPoCは、GitHubユーザー「wioui」により公開されたもので、認証済みユーザーが任意のコードを実行できる可能性を具体的に示しています。すでに修正は提供されていますが、未更新の環境では深刻なリスクを抱えた状態となります。

脆弱性の内容(CVE-2025-68613)

CVE-2025-68613は、n8nのワークフロー式(Expression)評価機構における不適切な制御に起因する脆弱性です。

本来、ワークフロー設定時に入力される式は、安全に隔離された実行環境で処理されるべきですが、特定の条件下では Node.jsのprocessオブジェクトへアクセスできてしまう ことが判明しました。
これにより、内部モジュール(child_processなど)を呼び出し、OSコマンドを実行できてしまいます。

当初はRCE(リモートコード実行)と説明されていましたが、現在は**「認証後に成立する任意コード実行(Arbitrary Code Execution)」**として整理されています。

影響を受けるバージョン

  • 影響あり:n8n v1.122.0 未満

  • 修正済み:n8n v1.122.0 以降

オンプレミス運用や社内自動化基盤としてn8nを利用している企業では、バージョン確認が必須となります。

PoCで確認されている攻撃手法

公開されているPoCでは、以下のような条件で攻撃が成立します。

  • n8nへの認証済みアクセスが可能

  • ワークフローの作成または編集権限を保持している

具体的には、「Manual Trigger」と「Set」ノードを用い、SetノードのExpressionモードに細工したコードを入力します。

例として、以下のようなペイロードが示されています。

  • OS上のユーザー情報を取得(idコマンド)

  • 実行ディレクトリを取得(pwdコマンド)

これにより、n8nが稼働するコンテナやサーバー上で、Node.jsの実行ユーザー権限でコマンドが実行されることが確認されています。

想定される影響

この脆弱性が悪用された場合、以下のような影響が想定されます。

  • 任意コマンドの実行

  • ファイルシステムへのアクセス

  • 環境変数(APIキー、認証情報など)の取得

  • ワークフロー基盤を踏み台にした横展開

  • 最悪の場合、n8nサーバー全体の完全な侵害

特に、n8nを社内業務の中枢(SaaS連携、認証連携、データ連携)として利用している場合、被害は単一システムにとどまらない可能性があります。

原因と技術的背景

原因は、Expression Evaluatorにおいて関数式のサニタイズが不十分であった点にあります。
本来アクセスできないはずの this.process を経由し、Node.jsの内部APIへ到達できてしまう設計上の問題でした。

この問題は公式リポジトリで修正され、評価時の隔離強化が行われています。

対策と緩和策

公式に推奨されている対策は明確です。

  • n8n v1.122.0 以降へ速やかにアップデートする