2025年8月1日、新素材ベンチャー「TBM(本社:東京都千代田区)」の元幹部と元社員の2名が、在職中に機密技術データを社外に持ち出したとして、不正競争防止法違反(営業秘密の不正取得)容疑で警視庁生活経済課により書類送検されました。
同社は、紙やプラスチックに代わる素材として注目される「LIMEX(ライメックス)」を開発する化学系スタートアップで、経済産業省の支援プログラム「J-Startup Impact」にも選定された有望企業です。
書類送検された元幹部らの行為と動機
書類送検されたのは、元次世代事業推進室長の男性(57)と、その部下だった元社員(34)の2人。両者は2023年6月ごろ、TBM社内で開発していたカーボンリサイクル技術に関する試作データ・分析結果などの営業秘密を、社用PCから外部サーバへ無断でアップロードした疑いが持たれています。
警視庁や報道各社によると、2人はTBMを離れて独自の新会社を立ち上げることを計画しており、社外秘データを転職・独立後のビジネスに利用しようとしていたとみられています。
社内調査によりこの不正行為が発覚し、同社は2023年8月に元幹部を懲戒解雇処分とし、同年9月に公表していました。
被害と現時点での対応状況
現在までに、持ち出された技術情報が実際に第三者へ漏洩・悪用されたという事実は確認されていませんが、TBM側は事件後、営業秘密の保護体制を改めて強化。元幹部が他社との複数回の面談で社外秘情報を口頭で伝えた疑いもあるとし、被害拡大防止に努めているとしています。
TBMは今回の件について「不正な営業秘密の持ち出しについて、大変遺憾に思っている」とコメントしています。
情報システム部門・法務部門が注目すべき論点
この事案は、「営業秘密の社外流出(データ持ち出し)+独立・転職に伴う内部不正」という、昨今急増しているリスクの典型的なパターンです。警察庁によると、2024年(令和6年)の営業秘密侵害に関する相談件数は過去10年で約3倍に増加しており、検挙された事件の約8割が転職や独立時の持ち出しに関連しています。
情報システム・セキュリティ・法務部門にとって重要な教訓は以下のとおりです
対応・対策のポイント:
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退職・異動時のデバイス操作ログのモニタリング
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社内ストレージからのファイル転送履歴の監視
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機密性の高い技術情報へのアクセス権限の最小化
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営業秘密管理体制の整備(営業秘密管理指針・指定・記録)
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独立や転職意向のある社員の活動ログの重点監査
一部参照








