
警察庁は、実在する警察署や警察本部の電話番号を偽装してかけてくる特殊詐欺 が急増しているとして注意を呼びかけています。特に 新宿警察署の電話番号を偽装するケースが突出して多い ことが明らかになりました。
特殊詐欺の手口と発生件数
警察庁によると、2024年1月から2025年3月までの期間で、警察署の番号を偽装した特殊詐欺の電話が全国で848件確認 され、合計100億円以上の被害が発生しています。
このうち、新宿警察署の番号が 788件(約93%)を占め、31都府県で確認されました。次に多かったのは 警視庁中央警察署の29件 でした。
また、警察本部の番号を偽装した詐欺電話も610件 確認されており、以下の警察本部が特に狙われています
- 警視庁本部:171件(最多)
- 兵庫県警本部:94件
- 愛知県警本部:76件
- 静岡県警本部:76件
詐欺の手口
詐欺グループは、電話番号表示を偽装するアプリを利用し、あたかも警察署や警察本部からの電話であるかのように見せかけます。
手口の特徴として、以下のような 脅し文句を使いながら被害者を誘導 するケースが多く見られます
- 「あなたが捜査対象になっています」
- 「詐欺グループの口座があなたの名義で作られている」
- 「すぐに対応しなければ口座が凍結されます」
その後、LINEなどのSNSを使ってさらに情報を聞き出し、金銭を要求する流れへと進みます。
警察はLINEへ誘導しない
警察は電話でLINEへの誘導は行いませんので、こういった対応には一切応じない必要があります。
また、怪しいと思った場合や自身で判断できない場合は一旦電話を切って、該当の警察署の電話番号を調べ自身で電話番号を入力し、確認の電話を行う必要があります。
※スマホの折り返し電話の場合、詐欺グループへ再度連絡してしまうため。
なお、警察庁は 総務省や通信事業者と連携し、偽装された番号が表示されないような対策を検討 していると発表しています。
一部参照