2025年7月下旬、ウクライナ国防省情報総局(HUR)は、ロシアが一方的に占拠しているクリミア半島の地方政府サーバーに対する侵入を成功させ、ウクライナの子どもたちが強制的に連行・再配置された証拠を取得したと発表しました。
数千件の個人情報と違法な「新保護者」指定文書が流出
HURの発表によれば、今回の作戦では以下のような詳細情報が押収されたとしています。
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強制連行された子どもたちのリスト(数千件)
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保護者不在の状態でロシア人市民が「新たな保護者」として違法に指定された文書
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再配置先の住所や施設名
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個人ごとの性格評価・行動観察記録などの「児童カルテ」情報
これらの情報は、ヘルソン州、ザポリッジャ州、ドネツク州、ルハンシク州といった現在ロシアの実効支配下にある地域から連行された児童に関するものとされ、HURのアンドリー・ユソフ報道官は「これらの記録は戦争犯罪の証拠として、今後の刑事訴訟に活用される」と述べています。
なお、これらの文書の多くは、シンフェロポリ地区(クリミア中心都市)にある地方政府サーバーから取得されたとされ、HURは侵入対象の具体的なサーバー名は公表していません。
情報戦とサイバー作戦の一環として
HURはこれまでにもロシア国内および占領地における複数のサイバー攻撃に関与しており、国家系航空機メーカーや大手航空会社、ドローン関連企業への攻撃を実行してきた実績があります。
今回の作戦は、サイバー専門家グループ「Kiberkorpus(キベルコルプス)」との協働によって実施された可能性があり、同グループはTelegram上で作戦内容の一部を公開しています。
Kiberkorpusは2022年のロシアによる侵攻後に結成されたIT専門家によるハッカー集団であり、HURとの公式な関係性は明言されていないものの、複数の作戦において協力しているとみられています。
国際的影響と今後の展望
ウクライナ当局によると、ロシアまたは占領地に連行された子どもの数は、公式データベース「Children of War」によって既に2万人近くが確認されているものの、実際の人数はさらに多い可能性が高いと警告されています。
この問題は国際刑事裁判所(ICC)でも戦争犯罪として調査対象となっており、本件で押収された数千件の証拠は、今後の法的・外交的措置において重要な資料となる可能性があります。






