ホワイトハウス、中国のサイバー・スパイ活動「ソルト・タイフーン」を非難:高位政治家を標的
米国は、中国がSalt Typhoon(ソルト・タイフーン)と呼ばれる大規模なサイバースパイ活動を実施し、米国の「非常に高位の」政治家を標的にして通話を録音したとみていると発表しました。
Salt Typhoon(ソルト タイフーン)は高位の政治家を対象にしている
アメリカのアン・ニューバーガー国家安全保障担当副大統領補佐官はSalt Typhoon(ソルト タイフーン)のスパイ活動で、多数の米国人の通信メタデータが盗まれた可能性が高いが、スパイ活動の焦点は絞られているとしています。また、ハッキングを通じて米国政府高官や著名な政治家の通信にアクセスできたと米国は考えていると述べ記者との電話会議で、「機密通信が漏洩したとは考えていない」と付け加えています。
また、具体的な対象の政治家の名前は明かされていません。
中国の声明
ワシントン駐在の中国大使館は過去、ハッキングの責任は大使館にあるとの非難を否定しており
「米国は他国に対するサイバー攻撃をやめ、サイバーセキュリティを利用して中国を中傷したり誹謗したりすることを控える必要がある」と大使館報道官の劉鵬宇氏は述べていました。
Salt Typhoon(ソルト タイフーン)による不正アクセスと通信侵害について
Salt Typhoon(ソルト タイフーン)の活動は、WSJ(ウォールストリートジャーナル)の続報記事(有料)に掲載され、この高度なサイバー攻撃者がVerizon、AT&T、Lumen Technologiesなどの米国の大手通信会社や米国外の一部プロバイダーのネットワークに侵入したことを明らかにしました。
この報道を受け11月、CISAとFBIは共同声明で「米国政府は、中華人民共和国(PRC)による商用通信インフラへの攻撃に関する継続的な調査を行っており、広範かつ重大なサイバースパイ活動が明らかになった。」と発表しています。
参照
US alleges China hacked calls of ‘very senior’ political figures, official says
White House Says at Least 8 US Telecom Firms, Dozens of Nations Impacted by China Hacking Campaign