中部電力パワーグリッド株式会社は、元従業員が自宅で電気の契約がない状態のまま電気を使用していた不適切事案を公表しました。社内調査の結果、同人が転居等のタイミングで正規手続きに反する停止手続きを装い、以後も居住・使用を継続していた疑いが判明したものです。会社は関係当局へ報告し、外部専門家と連携して事実関係の精査を継続しています。
概要
調査資料によりますと、当該元従業員は約9年間にわたり契約がない状態のまま自宅で電気を使用していた可能性があります。過去の停止・開通の手続き履歴や設備管理記録を遡及確認したところ、正規の利用契約が存在しない期間に使用が続いていた形跡が確認されました。また、手続き過程で正規と誤認させる書類の提出や、設備の状態に関する社内記録との不整合が見つかっており、会社は手口の特定と関係帳票・ログの追加解析を進めています。
発覚の経緯
委託先がかっこ訪問をする保安点検で点検対象の隣家(不正従業員宅)について未契約の電気使用の疑いにあるとして委託先が同社へ通報
影響の範囲と現時点の評価
現時点で、当該事案が系統の安定供給や広範なサービス提供に与えた直接的な影響は確認されていません。
一方で、未収料金相当分の算定・回収や、設備記録の補正など、会計・設備管理上の是正対応が必要となる見込みです。海外拠点・他拠点への波及は確認されていないとしています。
会社は、社内外への説明責任に鑑み、追加で判明した事項は速やかに公表するとしています。
会社の初動・是正措置
同社は、外部のセキュリティ/フォレンジックの専門家を交え、
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過去の契約・停止・開通に関する受付・登録・検針・設備作業ログの突合、
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当該住所・計器・需要家情報の横断的な棚卸、
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社内関係者へのヒアリングと関係書類の保全、
を実施しています。未収相当額については、関係法令・社内規程に則り、適正に精算・回収するとともに、計器・設備台帳の記録補正を行う方針です。
再発防止策
同社は本件を踏まえ、以下の統制強化を打ち出しています。
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手続きの多重チェック化:停止・開通・名義変更など、有利・不利が生じ得る手続きに対し、受付→登録→承認→現場作業を別担当で分離し、相互牽制を強化します。
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本人性・真正性の厳格化:停止・開通手続きに用いる本人確認・所有(使用)権限確認の要件を見直し、提出書類の原本確認/真正性検証を強化します。
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例外運用の廃止・可視化:繁忙・緊急対応などを理由とした例外運用を原則禁止し、やむを得ず発生する例外は電子稟議での事前承認とフルログ化を義務付けます。
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設備・需要家情報の自動突合:契約状態と計器状態、検針実績を日次で自動突合し、「無契約なのに使用あり」等の異常をSIEM等で検知・通報する体制を導入します。
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アクセス権限と操作ログの厳格管理:社内システムの権限最小化(Least Privilege)と操作ログの長期保全・常時監査を行い、個別IDごとの行為を追跡可能にします。
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定期監査とサンプル監査の併用:本社主導の定期内部監査に加え、現場データの抜取(サンプル)監査を四半期単位で実施します。
紙面・現場運用に関する是正
さらに、社外配布物(紙面)や現場帳票の扱いについても、発行・保管・廃棄のライフサイクル管理を強化します。紙面発行に際しては「記載内容の二重チェック」「電子化原本との整合照合」を必須化し、現場での例外対応が発生した場合は発生理由・承認者・代替統制をその場で記録する仕組みに改めます。これにより、「契約廃止後の利用が帳票上は見逃される」といったリスクの再発を抑止します。
内部統制・倫理面の徹底
同社は、従業員による不適切行為を未然に防ぐ観点から、コンプライアンス教育の年次必修化、利益相反・私用利用に関する誓約の更新、内部通報制度の周知・保護強化を実施します。違反行為に対しては就業規則に則り厳正に処分し、再教育・再発防止策の履行状況を取締役会・監査等委員会へ定期報告する体制にあらためます。








