WatchGuardは2025年12月18日(更新:12月19日)、Firebox(Fireware OS)のIKEv2処理に関わる「iked」プロセスで、アウト・オブ・バウンズ書き込み(Out-of-bounds Write)の脆弱性が見つかったとしてアドバイザリ(WGSA-2025-00027)を公開しました。
CVEはCVE-2025-14733で、影響はCritical、CVSSは9.3とされています。アドバイザリによると、リモートの未認証攻撃者が任意コードを実行できる可能性があり、WatchGuardは実際に攻撃者がこの脆弱性の悪用を試みていることを確認したとしています。
目次
影響を受けるバージョン(Affected)
今回の脆弱性は、Fireware OS上でIKE(IKEv2)交渉を処理する「iked」プロセスに存在するアウト・オブ・バウンズ書き込みです。アドバイザリでは、細工された通信によりメモリ破壊が発生し、条件がそろうと任意コード実行(RCE)につながり得ると説明しています。
アドバイザリでは、以下の範囲が影響対象とされています。
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Fireware OS 11.10.2 ~ 11.12.4_Update1
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Fireware OS 12.0 ~ 12.11.5
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Fireware OS 2025.1 ~ 2025.1.3
※11.xは「End of Life」と明記されています。
修正版(Resolved Version)
WatchGuardが提示している修正版は以下です。
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2025.1 → 2025.1.4
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12.x → 12.11.6
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12.5.x(T15 / T35)→ 12.5.15
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12.3.1(FIPS)→ 12.3.1_Update4(B728352)
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11.x → End of Life(延命ではなく移行が前提)
回避策(Workaround)は「なし」とされており、基本方針は修正版へ更新です。
どうしても即時更新ができない場合の暫定策として、WatchGuardは「静的ピアのBOVPNしか使っていない」など条件が限られるケースでの一時対応手順(Secure Access to Branch Office VPNs that Use IPSec and IKEv2)に触れていますが、あくまで一時的な回避策です。
影響を受ける条件
攻撃にさらされる条件としてWatchGuardが挙げているのは、主に以下です。
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Mobile User VPN(IKEv2)
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Branch Office VPN(IKEv2)で、Dynamic Gateway Peer を使う構成
「過去にIKEv2の構成が存在した機器」も対象である事に注意が必要です。
アドバイザリは、以前に Mobile User VPN(IKEv2) や Dynamic Gateway Peer を使うBOVPN(IKEv2) を設定していて、その後に削除した場合でも、Static Gateway Peer のBOVPNが残っていると脆弱な状態が続く可能性がある、と注意しています。
攻撃の兆候:IP・ログ・プロセス異常の3方向で確認
WatchGuardは「Indicators of Attack(IoA)」も公開しています。今回の更新(12月19日)は、IPアドレスについてアウトバウンド(外向き通信)とインバウンド(受信)の意味合いを明確にするための追記です。
IPアドレス(IoA)
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アウトバウンドでこれらのIPに接続している場合は、強い侵害兆候(IOC)になり得る
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インバウンドでこれらのIPから来ている場合は、偵察や攻撃試行の可能性がある
対象IP
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45.95.19[.]50
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51.15.17[.]89
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172.93.107[.]67
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199.247.7[.]82
ログの兆候
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証明書チェーンが8超のIKE2 Auth payloadを受信した旨のログ(中程度の兆候)
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IKE_AUTHのCERTペイロードが異常に大きい(2000bytes超)ログ(強い兆候)
挙動の兆候
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IKEDプロセスがハングし、VPNトンネルのネゴシエーションや再キーが止まる(強い兆候)
※既存トンネルが通信を継続する場合もあるとされています。 -
IKEDプロセスのクラッシュとフォルトレポート(弱い兆候:他要因でも起き得る)






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