GTA 6 未公開映像流出でTake-Twoが調査を拡大 漏洩者の身元特定のためDiscordやXへの開示請求を米連邦地裁が承認

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GTA 6 未公開映像流出でTake-Twoが調査を拡大 漏洩者の身元特定のためDiscordやXへの開示請求を米連邦地裁が承認

Rockstar Gamesが2026年11月19日の発売を予定している「Grand Theft Auto VI(GTA 6)」をめぐる未公開ゲームプレイ映像の流出について、親会社Take-Two Interactiveが流出元の特定に向けた法的手続きを拡大しています。

米ニューヨーク南部地区連邦地裁は2026年8月31日、Take-TwoがDiscordに対して求めていた追加のDMCA召喚状について、裁判所書記官に発行を命じました。Take-Twoは8月21日にもDiscordとMicrosoftに対する召喚状発行を認められており、8月24日にはX Corp.に対する召喚状も承認されています。

今回の手続きは、Take-Twoが著作権侵害に関与したと主張する人物または組織の身元を特定するため、サービス事業者が保有する識別情報の開示を求めるものです。

一方、2026年9月7日時点で、流出元となった人物・組織の身元が特定されたとの公式発表はありません。Rockstar Gamesのネットワークへ不正アクセスが行われたのか、内部関係者や委託先から情報が流出したのかなど、流出経路も公表されていません。

GTA 6情報流出とTake-Twoの調査のサマリー

  • 2026年8月中旬から、GTA 6の未公開ゲームプレイ映像などがインターネット上へ相次いで流出しました。
  • Rockstar Gamesは8月26日、GTA 6のゲームプレイ映像が意図しない形で公開されたことを公式に認めました。
  • Take-Twoは8月20日、MicrosoftとDiscordを対象に、DMCA Section 512(h)に基づく召喚状の発行を米ニューヨーク南部地区連邦地裁へ求めました。
  • 8月21日、同地裁はMicrosoftとDiscordに対する召喚状の発行をそれぞれ認めました。
  • 8月24日には、X Corp.に対する召喚状の発行も裁判所が認めています。
  • 8月31日、同地裁はTake-TwoがDiscordに対して求めていた追加の召喚状について、書記官に発行を命じました。
  • 8月31日の命令では、Discordに対し、Take-Twoの著作権を侵害したとされる人物または組織の身元特定につながる情報の提出を求めることが認められています。
  • 召喚状発行の承認は、特定の人物が著作権侵害を行ったと裁判所が認定した判決ではありません。
  • 2026年9月7日時点で、CyberLeekを名乗る人物または集団の正体は公式に確認されていません。
  • 2026年8月の流出について、Rockstar Gamesへのネットワーク侵入、ソースコード流出、顧客・従業員の個人情報流出は公式確認されていません。
  • 2022年に発生したRockstar Gamesへの不正アクセスとは別事案として扱う必要があります。
項目 内容
主な流出時期 2026年8月中旬から
対象 Grand Theft Auto VI(GTA 6)の未公開情報
公式確認 Rockstar Gamesが8月26日にゲームプレイ映像の流出を認める
関与を主張する主体 CyberLeekを名乗る人物または集団
流出経路 公表されていません
Rockstar Gamesへの不正アクセス 今回事案では公式確認されていません
ソースコード流出 確認されていません
個人情報流出 確認されていません
8月21日 Microsoft・Discord向けDMCA召喚状の発行を裁判所が承認
8月24日 X Corp.向けDMCA召喚状の発行を裁判所が承認
8月31日 Discord向け追加召喚状の発行を裁判所が承認
流出元の特定 2026年9月7日時点で公式確認なし

Take-TwoがDiscordへの追加召喚状、8月31日に裁判所が承認

米ニューヨーク南部地区連邦地裁の公開記録によると、Andrew L. Carter Jr.連邦地裁判事は8月31日、Take-Two InteractiveがDiscordに対して求めていた召喚状について、裁判所書記官に発行するよう命じました。

事件番号は「1:26-mc-00422」です。

裁判所命令では、Take-Twoが提出した宣誓書などを踏まえ、同社の著作権を侵害しているとされる人物または組織を特定するため、Discordが保有する情報の提出を求める召喚状の発行を認めています。

同じ事件では8月21日にもDiscordへの召喚状発行が認められており、今回が追加の手続きとなります。

二次報道では、Take-Twoが新たなDiscordユーザーや、すでに調査対象となっていたユーザー、関連コミュニティサーバーについて、前回より対象を絞った情報を求めていると報じられています。

ただし、8月31日に公開された裁判所命令自体には、追加で対象となったアカウント名や具体的な要求データは記載されていません。そのため、本稿では対象者が特定されたとは扱いません。

Microsoft、Discord、Xへ身元特定のための情報開示を要求

Take-Twoは今回の流出を受け、複数のオンラインサービス事業者から情報を取得するための法的手続きを進めています。

8月21日、Jennifer L. Rochon連邦地裁判事は、Microsoft Corporationに対するDMCA召喚状について、裁判所書記官に発行するよう命じました。事件番号は「1:26-mc-00421」です。

同日、Andrew L. Carter Jr.判事もDiscordに対する最初の召喚状発行を認めています。

さらに8月24日、Analisa Torres連邦地裁判事はX Corp.に対する召喚状の発行を承認しました。事件番号は「1:26-mc-00426」です。

いずれの裁判所命令も、Take-Twoが著作権を侵害したと主張する人物または組織の身元を特定することを目的としています。

対象事業者 裁判所命令日 事件番号 公開記録で確認できる目的
Microsoft 2026年8月21日 1:26-mc-00421 著作権侵害者とされる人物・組織の身元特定
Discord 2026年8月21日 1:26-mc-00422 著作権侵害者とされる人物・組織の身元特定
X Corp. 2026年8月24日 1:26-mc-00426 著作権侵害者とされる人物・組織の身元特定
Discord(追加) 2026年8月31日 1:26-mc-00422 追加の身元特定情報を求める手続き

DMCA Section 512(h)の召喚状とは

Take-Twoが利用しているのは、米著作権法17 U.S.C. §512(h)に基づく手続きです。

米国法典では、著作権者またはその代理人が、著作権侵害を行ったとされる人物を特定するため、サービスプロバイダーに対する召喚状の発行を連邦地裁の書記官へ求めることができると定めています。

必要な要件を満たした場合、召喚状はサービスプロバイダーに対し、保有している範囲で侵害者とされる人物を特定するのに十分な情報を開示するよう求めます。

今回のTake-Twoの申立ては、この制度を利用してDiscord、Microsoft、Xなどが保有する情報から流出元を追跡するものです。

ただし、この段階の手続きは刑事捜査や著作権侵害訴訟の判決とは異なります。

裁判所が召喚状の発行を認めたことだけを根拠に、「CyberLeekが犯人として認定された」「特定ユーザーの違法行為が確定した」と表現することはできません。

GTA 6の未公開映像は8月中旬から相次いで流出

GTA 6をめぐっては、2026年8月中旬から未公開のゲームプレイ映像などが相次いでインターネット上に公開されました。

流出への関与を主張したのは「CyberLeek」を名乗る人物または集団です。

流出したとされる内容には、主人公Jason Duvalのゲームプレイ、車両や航空機の操作、戦闘、マップに関連する情報、Luciaのストーリーに関係するとされる映像などが含まれます。

Take-Twoが裁判所へ提出したDMCA関連資料では、問題となっているコンテンツについて、GTA 6に関する映像、アートワーク、画像、台詞、その他の創作物を含む同社の著作物であると主張しています。

一方、CyberLeek名義で公開されたすべてのデータについて、Rockstar GamesやTake-Twoが真正性を個別に確認したわけではありません。

また、CyberLeekがGTA 6の完全な開発ビルドやソースコードを保有しているとの主張についても、公式な確認はありません。

Rockstar Gamesは流出を公式に認める

Rockstar Gamesは8月26日、GTA 6のゲームプレイ映像が意図しない形で流出したことを公式に認めました。

同社は、開発チームにとって今回の出来事が厳しいものであり、本来想定した形でゲームを公開できなかったことへの失望を表明しています。

また、流出した内容によってゲーム体験がネタバレされる可能性にも言及しました。

翌8月27日には、「Grand Theft Auto VI: An Extended Look」をNetflixで公開し、その後YouTubeとGTA 6公式サイトでも正式なゲームプレイ映像を公開しています。

Rockstar Gamesは2026年9月7日時点で、GTA 6を11月19日にPlayStation 5とXbox Series X|S向けに発売すると案内しています。

CyberLeekの正体と流出経路は依然として未確認

Take-Twoの法的手続きは進んでいますが、2026年9月7日時点で、CyberLeekを名乗る人物または集団の正体が特定されたとの公式発表はありません。

また、今回の情報がどこから取得されたのかも公表されていません。

確認されていない事項には次のようなものがあります。

  • Rockstar Gamesの社内ネットワークへの不正アクセス
  • 従業員アカウントの侵害
  • 開発委託先や外部パートナーからの流出
  • 内部関係者による持ち出し
  • GTA 6ソースコードの流出
  • Rockstar Gamesの顧客・従業員個人情報の流出
  • 2022年のGTA 6流出事件との関連
  • 2026年4月に報じられた別のRockstar Games関連インシデントとの関連

ネット上では複数の侵入経路や人物像が推測されていますが、Take-Twoの裁判資料は著作権侵害者とされる人物の識別を目的とした手続きであり、侵入経路を確定したものではありません。

2022年のRockstar Games侵害事件とは別事案

GTA 6では2022年9月にも大規模な情報流出が発生しました。

この事案についてTake-TwoはSECへの法定開示で、第三者がRockstar Gamesのシステムへ不正アクセスし、次期Grand Theft Autoの初期開発映像を含む機密情報を違法にダウンロードしたことを認めています。

2026年8月の事案では状況が異なります。

Rockstar Gamesはゲームプレイ映像の流出を認めていますが、自社システムへの不正アクセスが発生したとは公表していません。

したがって、2022年の侵入事件と2026年のCyberLeek事案を、同一の侵入手法や同一の攻撃主体によるものとみなす根拠はありません。

また、2026年4月には別の攻撃者がRockstar Gamesへの侵害を主張し、同社が第三者プロバイダーを通じた限定的な会社情報へのアクセスを認めた事案もありました。今回のGTA 6流出との関連は確認されていません。

関連記事:ハッカーがRockstar Games(ロックスター ゲームス)への不正アクセスを主張

情報システム・セキュリティ部門への示唆

今回の事案では、流出したコンテンツの削除だけでなく、オンラインサービス事業者が保有するログやアカウント情報を使って流出元を追跡する法的手続きが進められています。

企業側では、機密情報の漏えい後に「誰がアクセスしたか」を追跡できる状態を事前に作っておく必要があります。

開発中の製品、ソースコード、設計データ、未公開映像などを扱う企業では、次の項目を確認できます。

  • Gitリポジトリやビルド環境へのアクセスログを十分な期間保存しているか
  • クラウドストレージからの大量ダウンロードを追跡できるか
  • 外部共有リンクの作成者、作成日時、アクセス元を確認できるか
  • 開発データへアクセスできる従業員・委託先・制作会社を把握しているか
  • 退職・契約終了時にアカウントとアクセストークンを失効できるか
  • チャットやファイル共有サービスで機密情報を扱う場合のログ保存方針があるか
  • 情報流出を確認した際、ログを上書き・削除せず証拠保全へ移行する手順があるか
  • 法務、CSIRT、情報システム、広報が連携して外部サービスへの情報保全・開示要請を行えるか

今回、Take-TwoはDMCAに基づく召喚状を利用していますが、すべての情報漏えい事案で同じ方法が使えるわけではありません。

企業にとって実務上のポイントは、流出後に法的手続きを検討する段階で、社内外のどのサービスに追跡可能なログや識別情報が存在するかを把握できる状態にしておくことです。

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