豚の屠殺詐欺とは?仮想通貨で11兆円の被害
豚の屠殺詐欺はメッセージで信頼関係を築き、暗号通貨の投資へ誘導し最終的に金銭を窃取するソーシャルエンジニアリングの手口の1つで、頻繁に仮想通貨詐欺に利用されています。
豚の屠殺詐欺とはどういう詐欺なのか?
SMSやLINE、メールなどのメッセージで「久しぶり 覚えてる?」などの連絡を受けた事がある方もいると思います。
豚の屠殺詐欺はそういったメッセージから信頼関係を築き、暗号通貨の投資へ誘導し最終的に金銭を窃取するソーシャルエンジニアリングの手口の1つです。
最近フェイスブックやXなどで見られる、有名人を語った投資広告の話もこの豚の屠殺詐欺に該当し、有名人を語って対象を信用させ仮想通貨を送金させます。
画像や動画には生成AIが利用されており、一見すると本人か見分けがつかないようになっています。
豚の屠殺詐欺の由来
豚の屠殺詐欺の由来は、豚へ餌を与えて太らせて最終的に解体する屠畜活動に似ているからです。
初回は2019年の中国から活動を確認され、米国、日本を含むアジアに広がっており海外の犯罪組織が翻訳ツールを利用して、日本にも詐欺を行っています。
豚の屠殺詐欺で世界的に11兆円の被害が発生
テキサス大学オーストン校の金融額の教授ジョン・グリフィン氏によると、この豚の屠殺詐欺はコロナのパンデミック中に急増し、詐欺の被害者4000人以上から暗号アドレスを収集し調査を実施したところ
2020年1月から2024年2月までに犯罪ネットワークが少なくとも753億ドル(約11兆円)を仮想通貨取引所に移したことを発見した。
手口の一例としては、間違った電話番号へメッセージを送っているように見える内容で会話を開始し、
男性または女性の画像を利用し、無害な人物として信頼させ合法的な仮想通貨プラットフォームを通じて送金させるようにし、何回か送金されると姿を消すとのこと。
グリフィン氏とメイ氏は2月29日に発表した研究論文で、150億ドルは欧米の被害者が一般に利用していたコインベースを含む5つの仮想通貨交換業者から出たものであることが分かったと説明。詐欺師らはいったん資金を集めると、人気のステーブルコインであるテザーに換金することが最も多く、犯罪者が接触したアドレスのうち、取引量の84%がテザーだったと指摘しています。
引用 出典:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-03-01/S9N85TT0AFB400