
兵庫県警生活経済課と神戸西署は20日、勤務先の金属加工会社(神戸市西区)から自動車部品の製造データを不正に持ち出したとして、不正競争防止法違反(営業秘密領得)の疑いで、元工場長の男(41)=兵庫県稲美町=を逮捕しました。
社内サーバーからデータをコピー
男は2023年10月26日未明、会社事務所で社内のパソコンを使い、業務用サーバーから自動車のエンジン部品製造に関わるデータ2件をコピーし、記録媒体に保存したうえで持ち出した疑いが持たれています。
取り調べに対し、「思い出として持ち出した」と行為を認める一方で、「不正な目的はなかった」と話しているということです。
押収データは約6500件
男は2023年12月、同業他社へ転職していました。県警が自宅を捜索したところ、押収した記録媒体には約6500件ものデータが保存されていたことが判明しました。現時点では、これらのデータが外部に流出した形跡は確認されていません。
社内セミナーが発覚のきっかけに
今回の事件は、県警外事課が企業向けに行った情報流出防止セミナーをきっかけに、社内調査が行われたことで発覚しました。
技術流出が経営に与える影響は大きく、企業は機密情報の管理体制を一層強化することが求められています。
参照
自動車部品の製造データ、神戸の会社から複製し持ち出す 元工場長の男を容疑で逮捕、押収物から6500件確認
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