ジャガーランドローバーへのサイバー攻撃 被害で最大15億ポンド(約3,000億円)公的保証

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ジャガーランドローバーへのサイバー攻撃 被害で最大15億ポンド(約3,000億円)公的保証

2025年9月、英国政府はサイバー攻撃で生産停止が続くジャガーランドローバー(JLR)に対し、最大15億ポンド(約3,000億円)のローン保証(Export Development Guarantee:EDG)を承認しました。商業銀行からの融資に政府が保証を付け、ジャガーランドローバーのキャッシュを厚くして 約1,000社・12万人規模に及ぶサプライチェーンの資金繰りを下支えします。返済期間は5年。同種の支援がサイバー攻撃を直接の理由に行われるのは極めて異例です。

サイバー攻撃の概要

8月31日のサイバー攻撃以降、ジャガーランドローバーは英国の主要工場(ソリハル、ウルヴァーハンプトン、ハリウッド)で生産を停止。9月中は一台も完成車を生産できず、部品の新規発注も止めています。現地報道では、停止による損失は 週5,000万ポンド(約100億円/週) にのぼる見込みで、従業員は在宅待機が続き、サプライヤーの中には手元資金が尽きかけた中小企業も出てきました。

なお同社はサイバー保険に加入していなかったと指摘されています。

政府の狙いとスキーム

英政府は、本サイバー攻撃で最大15億ポンド(約3,000億円)を保証し、英輸出金融機関(UKEF)のEDGで商業銀行融資のリスクを最大80%まで肩代わり。迅速な資金供給で滞留した支払いを解消し、部品メーカーの連鎖倒産を防ぎます。

英政府は今回の停止を「英自動車産業全体への攻撃」と位置づけ、ウェストミッドランズやマージーサイドの雇用保護を強調。一方で、対応の遅れを指摘する声や、サイバー保険未加入だった企業へのモラルハザードを懸念する意見もあります。仮に11月まで再開が遅れた場合の売上影響は約35億ポンド(約7,000億円)、粗利影響は約13億ポンド(約2,600億円)との試算もあります。

事業再開の見通し

ジャガーランドローバーは一部ITシステムを再起動し、支払い処理の加速を開始。とはいえ生産再開は早くても10月1日以降の見込みで、まずは安全な形での立ち上げを優先するとしています。

攻撃主体については公式確認はなく、「Scattered Lapsus$ Hunters」が関与を主張しているものの、真偽は不明です。

一部参照

Jaguar Land Rover wins £1.5bn UK loan support after cyber attack