2025年10月、英国の Renault(ルノー)および Dacia(ダチア)は、第三者プロバイダーのシステムがサイバー攻撃を受けたことにより、一部顧客の個人情報が持ち出されたと通知しました。各社は、自社のシステムは侵害されていないこと、ならびに事件は委託先側で封じ込めが完了したと説明しています。
英国の規制当局(ICO など)にも通報済みです。
流出した可能性がある情報
Xの投稿による、攻撃者がアクセスした可能性があるのは次の項目です。
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氏名(名・姓)
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性別
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電話番号
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メールアドレス
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郵送先住所
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車台番号(VIN)
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車両登録番号
なお、銀行口座やクレジットカードなどの金融情報は保有しておらず、今回の件に含まれていないと明記されています。

画像:Troy Hunt
影響範囲と現状
影響を受けた顧客数は現時点で公表されていません。委託契約上の制約から、侵害を受けた第三者プロバイダーの名称も非公表とされています。ルノー/ダチアは、委託先と連携して対策を継続し、必要な当局対応を進める方針です。
想定されるリスク
氏名・連絡先・住所・車両情報(VIN/登録番号)が組み合わさることで、以下の悪用が懸念されます。
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ルノー/ダチアや販売店を装うフィッシング(メール/SMS/電話)
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車両やアフターサービスに関連するなりすまし詐欺
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住所・電話番号を使ったソーシャルエンジニアリング
関連インシデント:ジャガーランドローバー(JLR)の生産停止と政府保証
2025年9月、英国政府はサイバー攻撃で長期の生産停止に陥ったジャガーランドローバー(JLR)に対し、最大15億ポンド(約3,000億円)のローン保証(Export Development Guarantee:EDG)を承認しました。商業銀行からの融資に政府保証を付けることで、約1,000社・12万人規模に及ぶサプライチェーンの資金繰りを下支えする狙いです。返済期間は5年で、サイバー攻撃を直接の理由とした政府保証は極めて異例とされています。
攻撃は8月31日に発生し、JLRは英国の主要工場(ソリハル、ウルヴァーハンプトン、ハリウッド)で生産を全面停止しました。9月は完成車の生産ゼロとなり、新規の部品発注も停止。現地報道では損失が週5,000万ポンド(約100億円/週)に達する見込みとされ、サプライヤーの中小企業にも資金繰りの逼迫が広がりました。JLRはサイバー保険に未加入だったとの指摘もあり、リスク移転の観点からも議論を呼んでいます。
政府はUKEF(英輸出金融機関)のEDGを用い、商業銀行融資のリスクを最大80%まで肩代わりします。滞留している支払いの解消と連鎖倒産の防止が目的で、ウェストミッドランズやマージーサイドの雇用保護を強調しています。一方で対応の遅れや、保険未加入企業へのモラルハザード懸念も指摘されています。生産再開の遅延が11月まで及ぶ場合、売上影響は約35億ポンド(約7,000億円)、**粗利影響は約13億ポンド(約2,600億円)**との試算もあります。
JLRは一部ITシステムの再起動と支払い処理の加速を進めており、最短で10月以降の段階的再開を見込むとしています。攻撃主体の公式確認はなく、「Scattered Lapsus$ Hunters」が関与を主張していますが、真偽は不明です。




