2025年7月、神奈川県警藤沢北警察署に所属する現職の巡査長が、暴力団組員らと共謀して会社役員に社長との面会を強要したとして、警視庁に逮捕されるという深刻な事件が明らかになりました。この事件では、債権回収を名目に暴力的な言動で被害者に念書を書かせるなど、複数回にわたって脅迫的な行為が行われていたとされています。
NHKの取材によると2025年、この巡査部長が官舎管理費 285万円を横領したり、酒を飲んで車を運転したりしていたことなどが分かったとしています
事件の概要
最初の発端は2020年ごろに遡ります。横浜市内の県警公舎で管理人兼会計責任者を務めていた当人が、居住者から預かった管理費の現金を合計で約285万円、私的に流用した疑いが指摘されました。
続いて2025年2月には、酒気帯びの状態で車を運転した事実が確認されました。呼気検査でアルコールは検出されたものの基準値未満で、刑事事件としては立件されませんでした。
さらに2025年4月末と5月初旬には、東京都内で債権回収を名目とした強要(強要未遂)行為に関与したとされ、現場では見張り役を担っていたと報じられています。これを受けて7月に強要容疑で逮捕されましたが、その後は不起訴となりました。
一方で管理費の横領については業務上横領容疑で書類送検が進み、最終的に同年9月5日、神奈川県警は当該巡査長を懲戒免職とし、監察部門が被害者や県民に対する謝罪のコメントを公表しました。処分時点で、同年の懲戒処分者数は本件で29人目に達していたとされています。
内部統制上の論点
原因の第一は、現金主義と単独管理が組み合わさっていた点です。徴収から保管、記録までを同一人物が担う体制では牽制が働かず、現金という証跡の残りにくい媒体が不正の温床になります。
第二に、相互牽制と突合の仕組みが弱かったことが挙げられます。銀行明細、台帳、居住者控えを独立した第三者が月次・四半期で突き合わせていれば、数字の不整合は早い段階で露見していたはずです。
第三に、行動規範と関係遮断の運用が不足していました。反社会的勢力等との接触を早期に遮断するルールや、私的トラブルを申告して一時的に職務から離れる手順が明確でないと、逸脱が業務領域に侵食します。
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