
近鉄エクスプレスは2025年4月28日、基幹システムに発生していた大規模なサーバー障害について、ランサムウェアによるサイバー攻撃と第三者からの不正アクセスが原因であったことを正式に発表しました。
同社では現在もシステム障害が続いており、国内外の貨物輸送に深刻な影響を及ぼしています。
発生した事案の概要
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発生日:2025年4月23日未明
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原因:ランサムウェアによる不正アクセス
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影響範囲:基幹システム全体、国内外貨物輸送
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影響内容:全国規模で貨物輸送が停止
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関連企業:日本航空(JAL)も貨物輸送停止の影響を受けている
近鉄エクスプレスは、被害確認後すぐに緊急対策本部を設置し、外部の専門家と連携してフォレンジック調査を開始。
さらに警察への報告・相談も実施しており、影響を最小限に抑えるための復旧作業が続けられています。
復旧状況と現時点の対応
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4月27日時点でもシステム障害は継続しており、完全復旧には至っていません。
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一部の国・地域ではオペレーションを再開しているものの、全面的な物流回復には時間がかかる見込みです。
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顧客対応は、個別の荷物状況に応じて個別連絡により対応しています。
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メール送受信機能には障害はなく、通常通りの連絡は可能です。
業界全体への影響
今回の障害により、全国規模で貨物輸送が停止。特に日本航空(JAL)も「近鉄エクスプレスのシステム障害により貨物輸送が止まっている」と公式コメントを発表しました。
長時間にわたる物流停止は、国内外のサプライチェーンに大きな混乱をもたらしており、大型連休を控えたこの時期に与える影響は計り知れません。
今後の見通しと注意点
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被害範囲と原因特定にはさらに時間を要する見込み
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復旧作業の進捗については今後改めて報告予定
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影響が長期化する場合、サプライチェーンのさらなる遅延が懸念される
ランサムウェア攻撃によるシステム停止は、企業の経営リスクを直接脅かす重大な問題です。今後、近鉄エクスプレスがどのように復旧と再発防止策を講じるかが注目されます。