近鉄エクスプレスでシステム障害、貨物輸送に影響拡大(2025年4月23日~27日)

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近鉄エクスプレスで大規模サーバー障害発生、貨物輸送に影響拡大(2025年4月23日~25日)

2025年4月23日未明より、近鉄エクスプレスの基幹システムにおいて大規模なサーバー障害が発生しており、同社の業務運用に深刻な影響が出ています。障害は27日12時時点でも継続中で、システムの全面復旧には至っていません。近鉄エクスプレスは公式ウェブサイト上で復旧状況を逐次報告していますが、具体的な原因や完全復旧の見通しについては未だ明らかにされていません。

4月28日システム障害の原因を発表

近鉄エクスプレスは2025年4月28日、基幹システムに発生していた大規模なサーバー障害について、ランサムウェアによるサイバー攻撃と第三者からの不正アクセスが原因であったことを正式に発表しました。
なお、28日現在もシステム障害が続いており、国内外の貨物輸送に深刻な影響を及ぼしています。

4月27日9時時点

引き続きシステム障害は発生していますが、オペレーションは一部の国と地域において稼働しているとのことです。

貨物輸送が全国で停止、日本航空も影響を認める

この障害により、近鉄エクスプレスが取り扱う貨物全般の輸送が23日朝から国内全域で停止している状況が続いています。日本航空(JAL)も、「近鉄エクスプレスの基幹システムに障害が発生していることを確認しており、当社便に搭載予定だった貨物の輸送も止まっている」と公式にコメントしています。

JALによると、障害は23日未明に発生したとみられ、24日午前9時30分の時点でも状況は変わっていないとのことです。つまり、24時間以上にわたり物流機能が停止したままの異例の事態となっており、各方面への影響が懸念されています。

システム障害の原因は不明

現状基幹システムの障害としか記載されておらず、原因は不明です。

顧客対応は個別に実施、問い合わせは担当窓口へ

同社は「お客様には多大なるご迷惑をおかけしており、深くお詫び申し上げる」とし、公式リリースではメールの送受信には影響がないことを強調しています。また、個別の荷物の状況に関しては、顧客ごとに個別連絡で対応しているとしています。

「復旧作業に全力を尽くしている」とする一方で、サーバー障害の具体的な原因や、今後の復旧見込みに関しては『現時点で回答できる情報はない』(広報)とコメントしています。

システム障害の影響範囲と今後の懸念

現時点では、具体的にどの業務がどの程度停止しているのか、またシステムがいつ復旧するのかについての明確な説明はありません。しかし、国内外に展開する貨物・物流ネットワークを支える基幹システムの停止は、サプライチェーン全体に波及的な遅延や混乱をもたらす可能性があると考えられます。

さらに、4月後半から5月にかけての大型連休を前にしており、復旧の遅れは企業や小売業、個人消費者への影響をさらに拡大させる懸念もあります。

一部参照

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/24/02436/