
2025年3月17日、石破首相の個人ホームページが一時的に閲覧不能となるインシデントが発生しました。原因は、大量の通信データを送りつけてウェブサービスを停止させる「DDoS(分散型サービス妨害)攻撃」と見られており、現在警視庁が被害状況の確認を進めています。
DDos攻撃の概要
捜査関係者によれば、サイトが正常に表示されなかった状態は17日中に数時間続き、19日にも断続的に接続しづらい状態が確認されています。アクセス不能の原因は、外部からの大量のリクエストによりサーバーが処理不能となったDDoS攻撃と考えられています。
犯行声明とその動機
今回の攻撃については、「アノニマス チャイナ(Anonymous China)」を名乗るハッカー集団がインターネット上に英語の犯行声明を投稿しています。声明では、東京電力福島第一原発の処理水海洋放出への抗議を動機とし、攻撃の目的は「放出を止めさせるため」と記されています。
このような政治的・環境的な主張を伴うDDoS攻撃は、近年「ハクティビズム(Hacktivism)」の一環として世界中で増加しており、今回の攻撃もその延長線上にあると考えられます。
疑似の福島県の原発処理水に関するキャンペーン
米 OpenAI(オープン AI)はAI and Covert Influence Operations:Latest Trendsという報告書を発表し、報告書の中でロシアや中国が、ChatGPT(チャットGPT)を含むAIツールやAIモデルを、国内での世論工作に利用したり、福島県のトリチウムの海洋放出を「汚染処理水」としてネガティブキャンペーンにも利用されている事を指摘しました。
このキャンペーンでは、ChatGPTでコンテンツを作成し、それをSNSや各種Webフォーラムに投稿していました。
アメーバブログ(アメブロ)へ生成AIで作成したコンテンツが投稿される
例えば、2023年後半に、このオペレーションは福島原発からの廃水放出が海洋環境を破壊していると日本を非難する記事を生成しました。
これらの記事は、Medium(アメリカの文章投稿サイト)、Blogger 、アメーバブログ(アメブロ)などのプラットフォームで確認しました。
一部参照
石破首相のHPが一時閲覧不能に、「アノニマス チャイナ」名乗るハッカー集団が犯行声明