激化するイラン 中東紛争をRecorded Futureが解説-イラン政府とランサムウェアグループの連携や今後のシナリオ

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激化するイラン 中東紛争をRecorded Futureが解説-イラン政府とランサムウェアグループの連携や今後のシナリオ

2026年3月5日、Recorded Future社が主催するオンラインセミナー(ウェビナー)に参加しました。

本セミナーに登壇したのは、Recorded Future社の調査部門「Insikt Group」でリスクインサイト担当ディレクターを務めるJoseph Rooke氏です。同氏は中東での滞在・業務経験があり、イランを巡る軍事衝突がサイバー空間にも波及し、ハクティビストから国家支援型まで複数レイヤーの攻撃が重なり得る点を解説しています。

外部リンク:脅威ブリーフィング: 米国とイスラエルによるイランへの攻撃にともなうサイバー・地政学的影響に関するガイダンス

イラン政府とランサムウェア・グループの連携 歴史的背景

イラン政府は昔からランサムウェアグループと連携を取っていました。米国の連邦機関の勧告によると、イラン政府は米国、イスラエル、アゼルバイジャン、UAEの組織を標的とした攻撃において、ランサムウェア集団と協調しています

イランのハッカーはランサムウェアギャングと協力して被害者のネットワークをロックし、身代金要求のアプローチを共同で戦略化しており 、このエコシステムにはアスクルを攻撃した「RansomHouse」といったグループの関与も指摘されています

2020年以降、イラン系の持続的標的型攻撃(APT)グループが、イスラエルなどを標的に疑似ランサムウェアやワイパーマルウェアを展開してきました 。その後も、2022年には「HomeLand Justice」がアルバニアを標的にし 、2024年には「Pioneer Kitten」が米国を標的にするなど、長年にわたり手法を洗練させながら標的を拡大しています

またイランは、物理的な民兵組織を支援するのと同様に、サイバー空間でも中東全域のプロキシ(代理)組織を活用しています。レバノン、イエメンのフーシ派のグループが、イランの戦略的目標に沿って活動していると分析されています

利益の80%を配分

特に警戒すべきは、Fox Kittenに関連するとされるイランのランサムウェアグループ「Pay2Key」の攻撃的な戦術です 。同グループは2025年2月にアフィリエイト(協力者)の募集キャンペーンを開始しました

その後、2025年2月から6月にかけて51件以上の身代金支払い(総額400万ドル以上)を成功させると 、同年7月には「米国またはイスラエルを標的とした攻撃を成功させたアフィリエイトに対し、利益の80%を分配する」という異例の高額報酬を提示しました

これは、金銭目的のサイバー犯罪者を取り込み、自国の敵対国に打撃を与える「国家の武器」として利用する極めて危険な戦略です。

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軍事衝突がどの方向に進むかのシナリオ

①地域戦争とエネルギーショック:報復拡大で海上輸送・保険・空域が揺れ、原油高と物流寸断が長期化します。サイバーはDDoSや改ざんの波の後、エネルギーや通信など重要インフラを狙う破壊的攻撃が続く恐れがあります。

②体制の亀裂と民兵拡大:国内不安と武装勢力の台頭で散発的な妨害が常態化し、現地拠点や委託先の停止が連鎖し得ます。

③長期膠着:緊張が平常化してコスト高が定着、攻撃も断続的に続くため、監視・復旧を持続可能な運用へ組み替える必要があります。

共通して日本はエネルギー・海運影響が先に出やすく、取引先障害と便乗詐欺の増加に注意が必要です。30日・60日の供給制約を前提に、重要業務のRTO/RPOと代替手順、バックアップ復元を点検するのが出発点です。

その他詳細は脅威ブリーフィング: 米国とイスラエルによるイランへの攻撃にともなうサイバー・地政学的影響に関するガイダンスをご覧ください