テキサス州、データプライバシー違反でDeepSeekを調査

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テキサス州、データプライバシー違反でDeepSeekを調査

2025年2月14日、テキサス州司法長官ケン・パクストン氏は、中国の人工知能(AI)企業DeepSeekに対する調査を開始したと発表しました。DeepSeekは、中国共産党とつながりがあるとされ、そのAIプラットフォームのデータプライバシー慣行およびAI技術の主張について疑問視されています。

DeepSeekへの調査の背景

テキサス州司法長官事務所は、DeepSeekがテキサス州データプライバシーおよびセキュリティ法(Texas Data Privacy and Security Act)*違反していると判断し、同社に対して正式な通知を送付しました。

また、GoogleとAppleに対する第三者調査要求(CID)を発行し、DeepSeekアプリの審査内容や、アプリストアで提供する際にDeepSeekが提出した書類の提供を求めています。

司法長官の声明

ケン・パクストン司法長官は、次のようにコメントしています。

「DeepSeekは、アメリカのAIの優位性を損ない、米国市民のデータを盗むためのCCPの代理人にすぎない可能性がある。」
「私は徹底的な調査を発表し、GoogleとAppleに対し、DeepSeekアプリに関連するすべての文書を直ちに提供するよう要請する。」
「米国とテキサス州は、今後もAIのグローバルイノベーションの最前線に立ち続ける。CCPと連携する企業が、テキサス州民の権利を侵害し、違法に米国の技術企業を損なおうとする場合、法律に基づいて厳しく対処する。」

DeepSeekに対する懸念

DeepSeekは中国の企業が開発したという事もあり、以下の通りセキュリティ対策と情報漏洩の懸念があります。

  • AIの脱獄(ジュエルブレイク)テストでDeepSeekは攻撃成功率が100%
  • ユーザーの情報が中国政府運営企業へ送信されている
  • iOSのアプリ版DeepSeekはデータが暗号化されずByteDance(TikTok の運営)へユーザー情報が送信される可能性がある

 

また既にアメリカの政府機関では

米国政府機関での使用禁止措置

すでに2025年1月28日、テキサス州司法長官事務所はDeepSeekのプラットフォームをすべての州政府機関のデバイスから禁止する措置を取っています。この決定の背景には、セキュリティ上の懸念に加え、DeepSeekが中国政府に批判的な情報を検閲する可能性があるという懸念がありました。

その他日本、台湾、韓国、イタリアの政府官公庁でも同様に禁止されています。