Marketo(マルケト)とは?機能、メリット・デメリットを徹底解説

前回記事ではMAツールについて各MAツールを紹介しました。

今回は紹介したMAツールのうち、Marketo(マルケト)について紹介していきたいと思います。

Marketoとは

Marketoは、元はMarketo Inc.が開発したマーケティングオートメーションに特化したSaaS収益実績管理及び中規模・エンタープライズ向けのプラットフォームで、2018年9月にアドビシステムズがMarketo Inc.を買収したことにより、現在は「Adobe Marketo Engage」で製品を展開しております。

全世界5,000社以上で採用されており、日本国内では、花王社やセイコーエプソン社、freee社など各業界の有名企業が採用しております。

https://business.adobe.com/jp/customer-success-stories.html

Marketoの機能

Marketoはエンゲージ・マーケティング・プラットフォームとして複数の機能を備えており、特にユーザー1人ひとりのインサイトを正確に把握できる「パーソナライゼーション」、どのように分類できるかなどの「セグメンテーション」の面で強みを有します。

以下ではそれぞれの機能について紹介していきます。

クロスチャネルマーケティング

オンラインとオフラインの両方のチャネルをまたいでエンゲージメントを調整し、顧客がジャーニーのどの段階にいるかを常に把握することができます。

クロスチャネルエンゲージメント

オンラインやモバイルアプリ、オフラインなどの複数のチャネルを連携し、顧客がいつ、どこでブランドと接しても、魅力的なやり取りを提供できます。具体的にはMarketoでクロスチャネルマーケティングを管理することで、一元化されたハブからキャンペーンを連携させることができ、イベントに参加した顧客、メールを開封した顧客、重要な情報を検索した顧客、ソーシャルメディアのフィードでコンテンツを共有した顧客などに対して、トリガーなどを簡単に設定できます。

ソーシャルマーケティング

ソーシャルメディアをマーケティング戦略全体の中に組み込むことが可能となります。具体的には投票機能や懸賞、友人紹介のプログラムを活用して顧客とのエンゲージメントを高めることで、顧客の行動を促す施策はどれかを把握できるようになります。

電子メールマーケティング

メール作成を支援するだけではなく、他のチャネルにおける顧客の行動に基づいて顧客セグメントをリアルタイムで構築および更新し、パーソナライズされたコミュニケーションを動的に送信することでエンゲージメントを最大化できます。また、優れた成果を上げているキャンペーンをすばやく把握し、次の施策に活かすことが可能となります。

インタラクティブウェビナー

ウェビナーのスケジュール管理やマーケティング、リード獲得からセールスにつなげることを支援してくれます。ウェビナーの参加者の登録および出席管理はもちろんのこと、ウェビナーの設計から、マーケティング、作成、報告ができるようになり、また、投票、アンケート、チャット、Q&Aなどのインタラクティブツールを活用して、参加者のエンゲージメントを促進します。

モバイルマーケティング

顧客がプラットフォーム間を移動しても、一貫性のあるやり取りを維持することが可能となります。顧客の位置情報トリガーなどと組み合わせることにより、パーソナライズされた適切なプッシュ通知やアプリ内メッセージなどの配信ができます。

デジタル広告

興味や嗜好にもとづいて顧客をセグメント化し、FacebookやGoogle、LinkedInなど、の広告プラットフォームでこれらのセグメントを活用したデジタル広告を提供できます。オンラインとオフラインのコンバージョンを把握し、顧客にとって最適な有料検索広告を見極め、広告予算の配分を改善できます。

セールス部門とマーケティング部門の連携

優先順位の高いリード、顧客のインサイト、実績のあるコンテンツをマーケティング部門からセールス部門に提供することで、両部門の連携を強化し、コンバージョンを高めることができます。

セールスインサイト

セールスインサイトをCRM内で直接実行できます。これにより、営業担当者は任意のワークスペースを使用して、有望なリードを発掘し、購買行動のインサイトを獲得してアクションにつなげることができます。具体的には、電子メールの開封率やwebサイトの訪問回数など、顧客の購買意欲を表す行動を監視するだけでなく、追跡可能な電子メールを追跡したり、新規の見込み客をキャンペーンに誘導することも可能です。また、これらの作業をモバイルデバイスで実行できることが特徴です。

アカウントプロファイリング

AIを活用したワークフローとアカウントベースのマーケティングフィルターを利用して、新たなターゲットアカウントの発見や既存のアカウントリストの検証をおこないます。最近獲得したアカウント、新しいアップセルの機会、見落としていたデータベースのアカウントなどにもとづいて、複数の予測リストを容易に構築できます。

予測オーディエンス

データとインテリジェンスを活用して、勘や推測に頼ることなく常に適切な顧客にリーチできるようになります。成功した過去のキャンペーンをもとに、新しい類似オーディエンスを作成できます。例えば、キャンペーンやイベントへの参加の見込みが高い新規顧客を見つけ出したり、既存のリストを最適化することで、あらゆる顧客接点をまたいで、顧客一人ひとりに最も価値のある体験を提供できます。

リードジェネレーション

電子メールやwebページ、ランディングページ、ソーシャルサイトなどで関係を構築するために、ターゲットを絞ったパーソナライゼーションをおこなうことで、リードをパイプラインに誘導することができます。具体的には、ページの訪問数や検索ワード、企業規模、IPアドレスなどにより、リアルタイムで対応できるようになります。

セグメンテーション

カスタマージャーニー全体のエンゲージメントにもとづいて、リアルタイムに更新される、ターゲットオーディエンスのセグメントを構築できます。また、特定のプロファイルの詳細情報と購入者ステージの情報を組み合わせたセグメントも構築可能です。

ターゲティング

リード管理とターゲットアカウント管理をひとつにまとめ、営業活動とマーケティング活動を一体化できます。単一のアプリケーションを使用して、インバウンドマーケティングやアカウントベースドマーケティングに関わらず、マーケティング施策や有料メディア、Adobe Exchange™プログラムをまたいで、リードやアカウントのオーディエンスを有効化し、ターゲットに設定することができます。匿名の顧客をターゲットにしたり、リターゲティングすることも可能です。

コンテンツインテリジェンス

AI(人工知能)を利用して、リアルタイムの顧客行動にもとづき、オンラインとオフラインのデータで強化されたプロファイルを用いて、最もパフォーマンスの高いコンテンツを特定して配信し、1対1のパーソナライズされた体験を大規模に構築することができます。

コンテンツパーソナライゼーション

パーソナライズされたコンテンツを管理、配信、最適化し、常に新鮮かつ適切な体験を提供できます。webや電子メールのパフォーマンスをテストし、最も効果的なコンテンツを見つけ、リアルタイムで自動的に最適化して、コンバージョンを高めることができます。

データとインサイト

売上を特定のチャネル、キャンペーン、コンテンツの要素に結びつけ、どのようなマーケティング活動が優れた成果を上げているかを把握し、成果につながっていないものを改善できます。

マーケティングアナリティクス

カスタマージャーニーのあらゆる接点でマーケティング施策を評価し、最も高いパフォーマンスを発揮しているアセットやチャネル、キャンペーンをすばやく特定できます。

Marketoのメリット

カスタマイズ性が高い

Marketoは他のMAツールと比較してもカスタマイズ性が高く、開発により自社のニーズに合わせることが可能なため、自社にとって使い勝手の良いMAツールに仕上げることができます。

豊富な外部ソリューション連携先

Marketoは、CRMやSFA、チャットツール、広告管理ツールなど多様な外部パートナーがおり、関連性の高い多くの外部ツールとの連携が可能な点が特徴です。

多彩な機能

上記で記載したようにMarketoは多彩な機能を備えています。利用可能の機能を上手く活用できれば、マーケティング活動、営業、インサイドセールスなど、様々な業務の効率化などにも繋がります。

活発なユーザーコミュニティ

Marketoでは、「ユーザ会」「オンラインコミュニティ」「ユーザ分科会(ワーキンググループ)」の3つの取組による、ユーザー間のコミュニティが活発です。

  • ユーザ会:東京と大阪で年2回開催。事例共有や懇親会目的
  • オンラインコミュニティ:意見交換をメインにオンライン上で開催
  • ユーザ分科会:情報交換目的に、業種別や共通の課題を持ったユーザー同士でオフライン開催

Marketoのデメリット

多彩な機能を備えている分、複雑で使いづらさがある

機能が多彩である分、うまく使いこなせるかが課題となります。Marketoの導入目的や導入後の目標などを明確に定めた上で、導入を検討しましょう。

日本語対応が不十分な点がある

Marketo自体が元は海外製のMAツールであるため、和訳しているとは言え分かりにくいと感じる箇所も一定あります。

まとめ

今回記事では、Marketoの機能および導入のメリット、デメリットについて紹介しました。導入を検討する際には、まずはなぜ導入をするのか、目的や導入後の目標を定めた上で導入を進めて行く必要があります。

本記事が皆様のお役に立てますと幸いです。

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