Palo Alto Networks(パロアルトネットワークス)、Salesloft Driftへの不正アクセスで顧客情報が流出

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Palo Alto Networks(パロアルトネットワークス)、Salesloft Driftへの不正アクセスで顧客情報が流出

2025年8月下旬、Salesloft Drift(マーケティングSaaS)に保存・連携されていたOAuthトークンが窃取され、複数社のSalesforce環境に不正アクセスが行われるという大規模なサプライチェーン攻撃が発生しました。これによりPalo Alto Networks(パロアルトネットワークス)でも当該トークンを起点にSalesforce内に保存されている顧客情報の流出した可能性を発表しました。

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攻撃の概要

攻撃者は2025年8月8日〜18日にかけて、流出したOAuth認証情報を用いて複数社のSalesforce環境からAccount/Contact/Case/Opportunityといった主要オブジェクトのデータを大量に持ち出し、さらに資格情報の探索を行っていたとしています。

この一連のサプライチェーン攻撃にPalo Alto Networksも被害に遭いました。

関連:SalesforceとSalesloft Drift 連携で拡がるサプライチェーン サイバー攻撃の解説

流出した情報

同社によるとサイバー攻撃者は、主に同社の

・ビジネスに関する連絡先と関連アカウント情報

・社内販売アカウント記録

・基本的なサポートケースデータ

を盗み出したとしており、対象者には通知予定と発表しています。

一方で、同社の製品・システム・サービスには影響なし、サポートケースの添付ファイルや技術資料は含まれない。また、関連するDrift連携は無効化済みで、トークンの失効・資格情報のローテーションを完了したとしています。

影響を受け得る組織が直ちに実施すべきこと

以下は Unit 42 の推奨と実務観点の補足を統合し以下を推奨します。

アクセス無効化・秘匿情報の除去

  • Drift連携の一時停止/無効化(再開は原因と対策の妥当性確認後)。

  • Drift/Salesforce 関連のOAuthトークン失効・再発行、管理者強制再認証。

  • 環境全体の資格情報ローテーション(APIキー、PAT、Webhook、SSO連携シークレット等)。

  • エクスポート済みデータの秘匿情報サーチTruffleHog/Gitleaks等でAKIA/Snowflake/JWT/client_secretなどを機械抽出。

ログの遡及調査(8/8〜現時点)

  • Salesforce:Event Monitoring(URI/Report/Query/Export)、Bulk API/Async SOQL、Connected Apps、Apex Job、監査ログの大量・深夜帯・海外ASアクセスを相関。

  • IdP/ネットワーク:Tor出口、異常AS、Impossible Travel、機械的UAの連続アクセスをハンティング。

  • 削除痕跡の補完:SIEMやプロキシ、DLP、eDiscoveryの周辺ログで相関復元。

ポリシー強化と恒常運用

  • OAuthスコープ最小化未承認アプリの自動遮断、同意は二重承認有効期限を付与。

  • ケース運用の衛生:秘匿情報の書込みを禁止し、DLP(正規表現/検知ワード)を常時適用。

  • メール・連絡先保護:BIMI+DMARC/SPF/DKIMの厳格化、役員宛や営業宛を高優先フィルタで監視。

  • 検知と即応ランブック(検知→トークン失効→ローテ→顧客連絡)を演習し、CSIRT/営業/法務の連携導線を整備。

  • Unit 42 IRへの相談:侵害兆候がある場合は外部IRの即時関与で封じ込め時間を短縮。

攻撃の全体像(Googleの技術分析)

Google Threat Intelligence Group(GTIG)は、本件をUNC6395による広範なデータ窃取キャンペーンと位置付けています。8月8日〜18日に、Driftに保存・接続されていたOAuth/リフレッシュトークンを悪用してSalesforceへAPI/ SOQLクエリを実行し、Account/Opportunity/User/Caseなどから大量のデータをエクスポート。

AWSアクセスキー(AKIA)やSnowflakeトークン、パスワード断片といった秘匿情報を検索していたことが示されています。8月28日の更新では、Drift Email連携のトークンも侵害され、一部構成でGoogle Workspaceメールへのアクセスが発生した可能性が示されました(Driftと連携設定済みの少数アカウントに限定)。Salesforce本体の脆弱性が原因ではない点も明記されています。

さらにGoogleは、Driftを使用しているすべての組織に対し、プラットフォームに保存されている、またはプラットフォームに接続されているすべての認証トークンを「侵害されたもの」として扱うよう強く求めています

出典・参照

Threat Brief: Salesloft Drift Integration Used To Compromise Salesforce Instances

Palo Alto Networks data breach exposes customer info, support cases