JA福井県は2025年10月27日、同組合高浜支店の信用担当だった60代男性の臨時職員による不正行為が発覚したと公表しました。公表と同日に報じられた各社記事によれば、同職員は少なくとも顧客2人の定期貯金を無断で解約し、計約6,700万円(約5,000万円と約1,700万円)を横領していたとされています。組合は、対象となる被害の弁済方針を示し、関係者の処分を行う方針です。
事件の概要と発覚経緯
組合の説明では、発覚日は10月15日(水)です。臨時職員は「懇意先顧客から全幅の信頼を寄せられていたことを利用」し、通帳やキャッシュカードを預かってATMで普通貯金口座の入出金を繰り返した不正に加え、20年以上前に依頼を受けた定期貯金の書替え手続きを正規に行わず、解約金を横領していました。解約した事実を隠すため、自作の偽造定期貯金証書を顧客に交付していたことも認めています。
発覚の端緒は10月14日(火)、対象顧客の死亡に伴い相続人が「定期貯金証書」を発見して支店に照会したことでした。これを受け、当該職員が翌15日に上司へ無断解約の不正を自供。その後の裏付け調査で、通帳・カード預かりによるATM入出金の不正も判明しました。
被害の規模と当事者の供述
報道によると、定期貯金の無断解約による横領額は合計約6,700万円で、対象顧客はいずれも既に死亡しています。
組合のリリースでは、当事者の動機について「ギャンブルや物欲」と本人が供述しているとしています。事案は長期間に及んでいるうえ、顧客死亡により事実確認に時間を要する状況で、組合は警察へ被害を相談し、捜査対応を依頼している段階です。
組合の対応と再発防止策
組合は本件発覚後、行政および関係機関へ速やかに報告しました。今後は、弁護士等の第三者による特別調査委員会を設置し、関係各所と連携して厳正に対処するとしています。加えて、コンプライアンス体制と内部管理体制の強化・改善、不祥事の未然防止と再発防止に取り組む方針を示しました。
一部報道では、組合が弁済する方針であること、また今年4月以降も職員による共済契約の不正解約・着服など不祥事が続発している状況が伝えられています。齊藤雅幸・代表理事組合長は、「研修や個別の聞き取りを実施したにもかかわらず、再び不祥事が発生したことは極めて遺憾であり、一段と厳格な再発防止に取り組む」との趣旨を述べています。
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