GTA 6の未公開ゲーム映像が相次ぎ流出 CyberLeekが関与を主張、「マニフェスト違反企業へのリークは止めない」

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GTA 6の未公開ゲーム映像が相次ぎ流出 CyberLeekが関与を主張、「マニフェスト違反企業へのリークは止めない」

Rockstar Gamesが2026年11月19日の発売を予定している「Grand Theft Auto VI(GTA6)」をめぐり、未公開のゲームプレイ映像やマップ、ストーリーに関する映像が8月中旬から相次いで流出しました。

Rockstar Gamesは8月26日、GTA6のゲームプレイ映像が意図しない形で流出したことを初めて公式に認め、開発チームにとって「heartbreaking」だと表明しました。親会社Take-Two Interactiveは、流出元の特定を目的として米ニューヨーク南部地区連邦地裁にDMCAに基づく手続きを申し立て、MicrosoftとDiscordに対する情報開示のための召喚状発行を求めています。

流出への関与を主張しているのは「CyberLeek」を名乗る人物または集団です。CyberLeekは「Edict」と題したマニフェストで、デジタル版の予約販売、ゲーム本体に含まれているシングルプレイヤー向けコンテンツの追加課金、サービス終了後にオフラインで遊べなくなるゲーム設計を批判しています。また、これらの原則に違反するパブリッシャーを標的にし、公開謝罪と具体的な是正方針を示すまで活動を止めないと主張しています。

ただし、CyberLeekの主張する「消費者保護」が実際の活動目的のすべてであるとは確認できません。流出映像には暗号資産の宣伝が組み込まれ、資金調達や広告販売も行われていると米メディアが報じています。今回の流出経路やCyberLeekがRockstar Gamesのネットワークへ侵入したかどうかも、現時点では公表されていません。

GTA6情報流出のサマリー

  • 2026年8月18日ごろから、GTA6の未公開ゲームプレイとみられる映像がCyberLeek名義で相次いで公開されました。
  • Rockstar Gamesは8月26日、GTA6のゲームプレイ映像が流出したことを公式に認めました。
  • 流出内容には、主人公Jasonのゲームプレイ、車両運転、飛行機、戦闘、マップ情報などが含まれると米メディアが報じています。
  • その後、もう一人の主人公Luciaに関係するストーリー映像も公開され、Rockstar Games自身が「spoilers」によって本来のゲーム体験が損なわれる可能性に言及しました。
  • CyberLeek側は「フルマップ」や「Development Build」などの名称でデータを掲載していますが、Rockstar GamesはCyberLeekがゲームの完全なビルドを保有しているとは公式確認していません。
  • ソースコードの流出、顧客・従業員の個人情報流出は、今回の2026年8月の事案について確認できていません。
  • 今回の流出経路や、Rockstar Gamesのネットワークへの不正アクセスが発生したかどうかも確認されていません。
  • CyberLeekはマニフェストで「デジタル予約販売の禁止」「既存データを解除するだけのシングルプレイヤーDLCの禁止」「シングルプレイヤーコンテンツの恒久的なオフライン利用」を要求しています。
  • CyberLeekは、これらに違反するパブリッシャーを標的にし、公開謝罪と具体的な是正を行うまで「leeks」を止めないと主張しています。
  • 一方でCyberLeekは暗号資産トークンや広告を通じた資金調達も行っており、活動目的が消費者運動だけであるかは確認できません。
  • Take-Twoは8月20日、MicrosoftとDiscordに関するDMCA召喚状の発行を米連邦地裁へ申し立てました。8月21日、裁判所は書記官に召喚状を発行するよう命じています。
  • この手続きは流出元を特定するための情報開示手続きであり、CyberLeekの人物・組織としての正体や著作権侵害の責任が裁判で確定したことを意味しません。
項目 内容
主な発生日 2026年8月18日ごろから流出が継続
公式確認 Rockstar Gamesが8月26日にGTA6ゲームプレイ映像の流出を認める
関与を主張する主体 CyberLeekを名乗る人物または集団
流出した内容 未公開ゲームプレイ映像、キャラクター映像、マップ関連情報、ストーリーに関係する映像など
ソースコード流出 確認できませんでした
個人情報流出 確認できませんでした
侵入経路 確認できませんでした
Rockstar Gamesへの不正アクセス 今回の事案では公式確認されていません
CyberLeekの主張する目的 ゲーム業界の「反消費者的」とする販売・運用慣行への抗議
CyberLeekの要求 デジタル予約販売の禁止、既存データ解除型DLCの禁止、シングルプレイヤーのオフライン保存
金銭的要素 暗号資産トークンの宣伝、資金調達、広告販売が確認・報道されている
Take-Twoの対応 DMCAに基づきMicrosoft、Discordなどから識別情報を得るための法的手続きを開始
CyberLeekの正体 確認されていません

8月18日ごろからGTA6の未公開ゲームプレイが相次いで流出

米The Vergeなどによると、CyberLeekを名乗る人物または集団は2026年8月18日ごろから、GTA6の未公開ゲームプレイとみられる映像を断続的に公開しました。

初期の映像では、主人公のJason Duvalが車両を運転する場面、飛行機を操縦する場面、テーザーを使用する場面、NPCと戦う場面などが確認されたと報じられています。一部の映像では、ゲーム内の壁へ銃撃で「LEEK」と描く場面もあり、単に既存の動画ファイルを取得しただけではなく、CyberLeekが何らかの形で操作可能な環境にアクセスしている可能性が指摘されました。

ただし、「CyberLeekがGTA6の完全なプレイ可能ビルドを保有している」という点について、Rockstar GamesやTake-Twoは公式に認めていません。

Take-Twoが裁判所へ提出したDMCA関連資料では、問題となっている著作物について、映像、アートワーク、画像、台詞、その他の創作物が含まれると説明されています。これは流出物の一部がTake-Twoの著作物であるとの同社の主張を示すものですが、ネット上でCyberLeek名義で公開されたすべてのファイルの真正性を認定したものではありません。

Rockstar Gamesが流出を公式確認、「本来見せたかった形ではない」

Rockstar Gamesは8月26日、今回の流出について初めて公式コメントを出しました。

同社は、GTA6のゲームプレイ映像がこのような形で流出したことについて、開発チームにとって非常に厳しい出来事だったと説明し、「本来このような形でゲームを見せるつもりではなかった」としています。

また、流出による「spoilers」が本来想定していたゲーム体験へ影響する可能性にも言及し、11月19日の発売まで待ってほしいとユーザーへ呼びかけました。

Rockstar Gamesは翌8月27日、Netflixで「Grand Theft Auto VI: An Extended Look」を公開し、その後公式サイトとYouTubeでも正式なゲーム映像を公開しました。公式映像が公開されたことで、流出映像の一部で示されていたゲームプレイ要素と正式な仕様を比較できる状況になりましたが、流出経路そのものについては説明していません。

流出内容はゲームプレイ、マップ、ストーリー映像まで拡大

今回の流出は、一つの動画だけではなく、複数日にわたって内容が追加される形で進みました。

米The Vergeは、Jasonによる運転、飛行機の操縦、テーザーの使用、戦闘などを含む映像を確認したと報じています。その後にはLuciaが登場する映像も公開されました。

PC Gamerは8月26日、Luciaのプロローグに関係するとされる約4分38秒の映像がCyberLeekによって公開されたと報じています。Rockstar Gamesも公式声明で、今回の流出によってストーリー上のネタバレが発生する可能性を認めています。

CyberLeek側では「full map」「basketball」「plane」「beach」「strip club」「prologue」などの名称でデータが公開されていますが、これらすべてについてRockstar Gamesが個別に真正性を確認したわけではありません。

記事として重要なのは、「GTA6のゲームプレイ映像が実際に流出した」という公式確認と、「CyberLeekが公開する個別データの内容や名称」を分けることです。

また、今回の2026年8月の流出について、GTA6のソースコードやRockstar Gamesの顧客・従業員情報が流出したとの公式発表は確認できませんでした。

CyberLeekが掲げる「Edict」、3つの要求

CyberLeekは「CYBERLEEK Edict」とするマニフェストを公開し、ゲーム業界の販売・運用方法を「anti-consumerism」と批判しています。

主張の中心は3点です。

1つ目は、デジタル版ゲームの予約販売を行わないことです。

CyberLeekは、デジタル商品には物理的な在庫制限がないため、発売前に料金を受け取る合理性がないと主張しています。

 

2つ目は、ゲーム本体のデータにすでに含まれているシングルプレイヤー向けコンテンツを、追加料金の支払いによって解除する形のDLC販売を行わないことです。

 

3つ目は、シングルプレイヤーコンテンツを長期的に保存することです。オンラインサービスが終了しても、シングルプレイヤー部分をローカルで利用できるオフライン手段を残すよう求めています。

CyberLeekは、この3項目を最低限の条件と位置づけ、違反したパブリッシャーを標的にすると主張しています。

「マニフェスト違反企業へのリークは止めない」と主張

CyberLeekはマニフェストの終盤で、3つの原則に違反したパブリッシャーについて、公開声明と謝罪、具体的な是正方針を示すまで活動を継続するとしています。

非公開での交渉や秘密裏の和解ではなく、公に対応することを要求し、対応がなければ「leeks do not stop」と主張しています。また、Rockstarに到達できたことを引き合いに、他の大手ゲーム会社も次の標的になり得るとの警告を記載しています。

これはCyberLeek自身の主張であり、今後実際に別のゲーム会社へ侵入・情報流出を行う能力を保有していることが確認されたわけではありません。CyberLeekの正体、メンバー数、所在、侵入能力なども確認されていません。

GTA6が標的になった背景、デジタル予約と「ディスクなし」のパッケージ

Rockstar Gamesは2026年6月25日からGTA6の予約販売を開始しました。

同社の公式案内によると、デジタル版は発売前に予約購入でき、11月12日から事前ダウンロードが可能です。一方、パッケージとして販売される「physical version」についても、ゲームディスクではなくダウンロードコードが箱に入る形式とされています。

CyberLeekはデジタル予約販売そのものをマニフェストの禁止対象としており、物理メディアを伴わない販売形態にも強く反発しています。

WIREDは、CyberLeekが当初、Rockstar Gamesに物理ディスクを提供させることをリークの目的として説明していた一方、その後は暗号資産による資金集めにも動いたと報じています。





このため、CyberLeekが掲げる「ゲーム消費者の権利保護」という主張と、実際の活動を同一視することには注意が必要です。

暗号資産と広告による資金調達も実施、目的は「抗議」だけとは断定できず

CyberLeekは、自らの活動を消費者保護のための運動と説明する一方、流出映像を暗号資産の宣伝にも利用しています。

The Vergeは、流出映像がCyberLeekの暗号資産を宣伝するためにも使用されていると報じています。WIREDも、当初の物理メディアをめぐる抗議から、暗号資産を通じた資金集めへ重点が移ったと指摘しています。

CyberLeek自身も、活動継続のためのインフラや自身を守るための資金を集めていると説明し、広告枠やスポンサーシップを提供しているとしています。

したがって、現時点で確認できるのは「CyberLeekが消費者保護を活動理由として掲げている」という事実までです。その主張が実際の主要目的なのか、暗号資産や広告による収益獲得がどの程度の比重を占めるのかは外部から確認できません。

Take-Twoが米連邦地裁へ申し立て、MicrosoftとDiscordから流出元の特定を目指す

Take-Two Interactiveは8月20日、米ニューヨーク南部地区連邦地裁で、MicrosoftとDiscordを対象とするDMCA Section 512(h)に基づく召喚状発行の手続きを開始しました。

Microsoft向けの事件番号は1:26-mc-00421、Discord向けは1:26-mc-00422です。





8月21日、Jennifer L. Rochon連邦地裁判事とAndrew L. Carter Jr.連邦地裁判事は、それぞれ裁判所書記官に対し、Take-Twoが求めた召喚状を発行するよう命じました。

手続きの目的は、Take-Twoの著作権を侵害したとされる人物または組織の身元を特定することです。

ここで注意すべきなのは、裁判所の命令が「CyberLeekが著作権侵害を行った」と判断した判決ではない点です。また、MicrosoftやDiscordがすでにCyberLeekの個人情報をTake-Twoへ提供したことを意味するものでもありません。

The Vergeは、Discordが8月24日時点で召喚状を正式に送達されていないと説明していたことも報じています。

2022年のGTA6大規模流出とは分けて考える必要

GTA6をめぐっては、2022年9月にも大規模な情報流出が発生しています。

Take-Two InteractiveはSECへの法定開示で、2022年9月に第三者がRockstar Gamesのシステムへ不正アクセスし、次期Grand Theft Autoの初期開発映像を含む機密情報を違法にダウンロードしたと公式に認めています。

これに対し、2026年8月のCyberLeek事案では、Rockstar Gamesはゲームプレイ映像の流出を認めているものの、ネットワーク侵入や流出経路について公表していません。

そのため、2022年の侵入事件と今回のCyberLeekによる流出を同じ攻撃、同じ脅威アクター、同じ侵入経路とみなす根拠はありません。

また、2026年4月には別の攻撃者がRockstar Gamesへの侵害を主張し、Rockstar側も第三者プロバイダーを通じて限定的な会社情報へアクセスされたことを認めた事案がありました。セキュリティ対策Labでもこの事案を報じていますが、今回のCyberLeekとの関連は確認されていません。

関連記事:ハッカーがRockstar Games(ロックスター ゲームス)への不正アクセスを主張

情報システム・セキュリティ部門への示唆

今回の事案は、製品発売前の知的財産や開発データが、顧客情報とは異なる意味で重大な漏えい対象になることを示しています。

ゲーム、ソフトウェア、映像、製造業などでは、開発中の製品データ、未公開映像、設計情報、ソースコード、ロードマップなどが事業上の重要情報です。個人情報が含まれていなくても、流出すれば製品発表、販売戦略、契約、ブランド、知的財産保護へ直接影響します。

まず確認すべきなのは、開発ビルドや未公開素材へ誰がアクセスできるかです。開発者だけでなく、QA、外部委託先、マーケティング、動画制作、プラットフォーム事業者など、発売前データへ接触する関係者を洗い出し、最小権限と期限付きアクセスを徹底する必要があります。

次に、Gitリポジトリ、クラウドストレージ、ビルドサーバー、チャット、ファイル共有、テスト配布基盤など、開発データが移動する経路を横断して監査ログを残すことが重要です。今回の事案では侵入経路が公表されていないため、特定の製品や脆弱性を原因とみなすべきではありません。

また、情報流出後の対応では、公開されたファイルを消すことだけでなく、どこから取得されたのかを特定できる証拠保全が必要です。アカウント履歴、端末識別情報、クラウドアクセスログ、ダウンロード履歴、共有リンクの作成履歴などを保持していなければ、法的手続きや内部調査で流出元を追跡することが難しくなります。

CyberLeekのように、社会的な主張と金銭的インセンティブを同時に掲げる主体については、主張する「目的」だけで脅威を分類しないことも重要です。ハクティビズム、金銭目的、売名、知的財産窃取など複数の動機が併存する可能性を前提に、実際の行動と証拠を基に評価する必要があります。

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