アサヒ、サイバー攻撃の余波続く11月販売概況 ビールは7割台後半まで回復も完全復旧は2026年2月見込み

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アサヒ、サイバー攻撃の余波続く11月販売概況 ビールは7割台後半まで回復も完全復旧は2026年2月見込み

アサヒグループホールディングスは2025年12月10日、9月29日に発生したサイバー攻撃の影響で停止していた販売データの集計状況について、日本事業各社の11月分の概況を公表しました。
同社はシステム障害の影響で、9月以降の詳しい販売動向の発表を延期しており、システムが復旧し次第、正式な数値を改めて公表する方針です。今回示された数字はいずれも「概算値」で、傾向を共有する目的の位置付けとされています。

アサヒビール:11月は前年比7割台後半、10〜11月累計で8割台半ば

ビール事業の11月の売上金額は、概算で前年同月比7割台後半とされています。
10月の出荷再開時には、顧客側の在庫積み増しなどもあり一時的に受注が集中しましたが、その反動で11月の受注はやや落ち着いた形になりました。さらに、年末商戦で需要が高まるギフト商品について、一部で出荷制限を行わざるを得なかったことも売上に影響しています。

10〜11月の2カ月累計では、売上金額は概算で前年比8割台半ばにとどまっており、サイバー攻撃によるサプライチェーンの乱れが、年末前の重要な時期の販売に一定の影響を与えたことがうかがえます。

関連:アサヒ グループホールディングスへのサイバー攻撃のまとめ

アサヒ飲料:10月の6割台から7割台半ばへ回復基調

清涼飲料事業の11月の売上金額は、概算で前年比7割台半ばとされています。
10月時点では、出荷できる品目を絞らざるを得ず、売上が前年比6割程度まで落ち込んでいましたが、11月にかけて取り扱い品目を順次拡大したことで、数字としては持ち直しつつあります。

依然として平常時には届かない水準ではあるものの、品目制限を段階的に緩和できていることから、販売面では回復の足がかりが見え始めている状況です。

アサヒグループ食品:11月は前年比9割程度まで回復

加工食品・サプリメント等を手がけるアサヒグループ食品では、11月の売上金額は概算で前年同月比9割程度となりました。
10月は、システム障害の影響で出荷品目や数量に制約があり、売上は前年比7割台半ばにとどまっていましたが、11月は出荷対象を広げたことで、ほぼ通常に近い水準まで戻ってきています。

食品分野は、飲料・ビールに比べ需要が比較的安定していることもあり、サプライチェーンの制限が緩んだタイミングで数字が戻りやすい構造が見て取れます。

受注・出荷体制とシステム復旧の見通し

11月の受注・出荷業務は、依然として手作業による対応が中心でした。通常は基幹システムで処理しているオーダー入力や出荷指示を、人手で補う運用が続いており、事務負荷やリードタイムに影響している状況です。

その一方で、12月に入りシステム面の復旧が進んでいます。

  • アサヒグループ食品:12月2日からシステムによる受注を再開

  • アサヒビール・アサヒ飲料:12月3日からシステム受注を再開

現時点でも配送リードタイムなどに制限は残っているものの、同社は2026年2月までに物流業務全体を通常状態に戻すことを目標にするとしています。