PHPのLivewireで108万件利用されているライブラリ Voltで重大な脆弱性(CVE-2025-27517)

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PHPのLivewireで108万件利用されているライブラリ Voltで重大な脆弱性(CVE-2025-27517)

2025年3月9日、Voltにおいて、リモートコード実行(RCE)の重大な脆弱性(CVE-2025-27517)が発見され、修正版がリリースされました。Voltは、1.08百万以上のダウンロード実績を持ち、Livewire向けのPHPロジックとBladeテンプレートをシングルファイルコンポーネントで統合できるツールとして広く利用されています。

脆弱性の対象バージョン

Volt 1.6.x以前

脆弱性の対処バージョン

Volt 1.7.0バージョン

脆弱性の概要

Voltは、ユーザー入力動的なリクエスト処理を活用することで、高速かつ柔軟な開発を実現しています。しかし、リクエスト処理の仕組みに、悪意のあるリクエストペイロードによってRCEが可能となる深刻な脆弱性が存在していました。

この脆弱性を悪用したサイバー攻撃者は、特別に設計されたペイロードを作成し、脆弱なVoltベースのアプリケーション内で任意のPHPコードを実行する可能性があります

なお、この脆弱性はCVSSv4 スコアが 9.3 と重大な脆弱性なのでアップデートする事をお勧めします。

Voltとは

Voltは、PHPのLivewireフレームワーク向けに開発された、機能的なAPIライブラリです。PHPのロジックとBladeテンプレートを単一ファイルコンポーネント内で統合し、効率的でシンプルな開発を実現します。

主な特徴

  • シングルファイルコンポーネント:PHPロジックとBladeテンプレートを1つのファイルで管理し、メンテナンス性を向上。
  • シームレスなデータバインディング:PHPとフロントエンドのデータのやり取りを効率化。
  • 動的なリクエスト処理:ユーザー入力に応じて動的な処理を実行可能。
  • Livewireとの高い親和性:Livewireのコンポーネント構造に最適化されており、開発効率を向上。

Voltは、リアルタイムでのデータ反映動的なUIの構築において非常に有効で、特にインタラクティブなWebアプリケーションの開発に適しています。