
2025年4月25日、損害保険ジャパン株式会社(以下、損保ジャパン)は、同社システムの一部が第三者から不正アクセスを受けたことにより、情報が流出した可能性があると発表しました。現在は、外部からのアクセスを遮断する緊急措置を講じ、引き続き原因の特定や影響範囲の調査を進めているとのことです。
なお、現時点ではお客さま情報の不正利用は確認されていないものの、損保ジャパンは「詳細が判明し次第、改めてお知らせする」としており、関係者への説明責任を果たす姿勢を強調しています。
同社は「お客さまおよび関係者の皆さまに大変なご心配をおかけすることとなり、深くお詫び申し上げます」と謝罪しています。
過去、損保ジャパンで発生した情報漏えい・不祥事
今回の不正アクセス発表を受け、損保ジャパンにおける過去のインシデントにも改めて注目が集まっています。2021年以降、同社では複数の情報管理問題や不正行為が表面化してきました。
ビッグモーター不正請求問題への関与(2023年)
2023年、損保ジャパンは大手中古車販売業者ビッグモーターによる自動車保険金の不正請求問題で大きく報じられました。同社の社員がビッグモーターの不正行為を把握していながら、提携関係の維持を優先し、調査や是正措置を怠ったとされ、社会的批判を受けました。
この問題では、損保ジャパンの経営陣の対応も問題視され、コンプライアンス体制やリスク管理の脆弱さが露呈。最終的には金融庁による業務改善命令が出され、組織全体のガバナンス強化が求められる事態となりました。
委託先からの個人情報漏えい(2024年)
2024年10月損害保険ジャパン株式会社が、損害調査業務の委託契約を締結している東京損保鑑定株式会社の不正アクセスとランサムウェアの被害により個人情報漏洩の可能性を発表しました。
一部参照
https://www.sompo-japan.co.jp/announce/2025/202504_01/