
2025年2月、警視庁は、楽天モバイルのシステムに対して不正アクセスを行い、通信回線を不正契約・転売していたとして、14~16歳の中高生3人を逮捕しました。3月18日新たに中高生2人を私電磁的記録不正作出・同供用や詐欺の容疑で再逮捕しました。容疑者らは違法に入手したクレジットカード情報を使用し、不正に商品を購入していたとみられています。
2025年3月21日:同様の手口で別の17歳の少年が逮捕されました。
不正アクセス事件の概要
逮捕された中高生の3名は仲間で、秘匿性が高い通信アプリ「テレグラム(Telegram)」で知り合った人物から20億件のIDとパスワードセットを購入。
生成AI(ChatGPT)を活用し、楽天モバイルの通信回線への不正アクセスプログラムを作成。完成したプログラムは3人で運用しており、警視庁がパソコンを解析したところ、多数の不正アクセスに成功した形跡が確認されたという。
1人の生徒は実際に「2023年12月以降、1000件以上の回線を契約した」と説明しています。
再逮捕された中高生たち
- 岐阜県大垣市の高校1年生(16歳)
- 東京都立川市の中学3年生(15歳)
再逮捕の容疑
大垣市の高校生は2024年3月、他人のカード情報を使って通販サイトでスマートフォン計3台(約15万円)の購入を申し込み、翌4月に別の1台を購入した疑い。
立川市の中学生は、昨年9月、他人のカード情報で入金した電子マネーを使い、家電量販店からゲーム関連商品計7点(約4万円)をだまし取った疑い。
いずれも容疑を認めているとしています。
悪用される生成AI
生成AIの悪用は一般的には組織的に、国家的な活動での悪用が目立ちましたが、2024年からは個人での悪用が広がっています。
2024年5月27日、川崎市、無職の男(25)を不正指令電磁的記録作成容疑で逮捕した。複数の対話型生成AIに指示を出してランサムウェア(ウイルス)の設計情報を回答させ、組み合わせて作成したという。生成AIを使ったウイルス作成の摘発は全国初の逮捕でした。
参照