タイ政府がカンボジアとのインターネット接続を全面遮断、サイバー犯罪 撲滅に向けた強硬策

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タイ政府がカンボジアとのインターネット接続を全面遮断、サイバー犯罪 撲滅に向けた強硬策

2025年6月、タイの国家放送通信委員会(NBTC)は、国内の全ての通信事業者に対し、カンボジアとの間で提供しているブロードバンドおよびモバイルインターネット接続を即時停止するよう命じました。これは、近年急増しているコールセンターからのサポート詐欺・オレオレ詐欺やサイバー犯罪への対策の一環として講じられたものです。

国境地帯での通信遮断とSIM管理強化

NBTCのトライラット副事務局長によれば、この措置の主な焦点は、タイ東部サケーオ県アランヤプラテート郡にあるクロンルーク国境検問所周辺で、カンボジア側のポイペトに広がるカジノ地区を見据えた対応とされています。NBTCは、国境付近では15日以内にすべてのデータ・音声通信を遮断し、周辺地域においても段階的に通信制限を強化するとしています。

また、通信事業者には、カンボジアに渡ったSIMカードの販売状況を15日ごとに報告する義務が課され、すべてのSIMには本人確認と利用目的の登録が必要とされます。

国際的な詐欺拠点化するカンボジアとミャンマー

カンボジアでは2025年5月、ポイペトにある施設で日本人29人が現地当局に拘束されました。この施設は詐欺拠点とみられており、日本の警察官を名乗るなどの電話詐欺に関与していた疑いがあります。愛知県警などは現地に捜査員を派遣し、押収された資料の解析など実態解明を進めています。

また、ミャンマーやカンボジアではインド人をターゲットとしたロマンス詐欺SNS型投資詐欺や仮想通貨詐欺が横行しています。インドでは2024年、カンボジアに閉じ込められた自国民を救出するため、政府機関が連携して戦略を立てる事態となりました。現地では「データ入力」の求人に騙されて渡航した若者たちが、パスポートを取り上げられ、1日12時間以上の過酷な詐欺業務に従事させられています。拒否すれば電気ショックや監禁といった拷問も行われているという証言もあります。

これらの詐欺行為は、中国系の犯罪組織が背後にいるとされ、SNSや出会い系アプリを通じて被害者に恋愛感情を抱かせ、仮想通貨への投資を誘導するいわゆる「ロマンス詐欺」や「豚の屠殺詐欺」と呼ばれる手口が使われています。

通信遮断の影響と例外対応

カンボジアからタイへのインターネット接続はすでに遮断されていますが、

これまで一部のタイ事業者はカンボジア国内向けのサービス提供を継続していました。今回の措置を受け、14社が展開しているブロードバンド事業は全面的に停止となります。

ただし、NBTCは国境付近に居住するタイ国民への影響を最小限に抑えるため、モバイルSIM車両の配備など代替策の導入も進めており、影響地域での通信手段を確保する構えです。

サイバー犯罪の抑制と今後の捜査

タイ国家警察のタッチャイ警察検閲官によると、国境封鎖および通信遮断の措置以降、サイバー犯罪の発生件数は減少傾向にあるとのことです。現在、タイ当局はポイペトにある高層ビル2棟の所有者に対して詐欺拠点としての関与を追及する構えを見せており、カンボジア当局との連携強化も模索されています。

また、米国がマネーロンダリングの疑いで金融制裁を発動したカンボジアの金融企業「Huione Group」についても、タイのサイバー警察はオンライン賭博や詐欺被害金の流入先として注目。同グループとフン・セン元首相の親族との関係についても、現在調査が進行中です。

一部参照

https://www.bangkokpost.com/thailand/general/3058685/thailand-cuts-all-internet-links-to-cambodia