東邦通信システムズ、外部ホスティング環境に不正アクセス 一部顧客のメールアカウント設定が変更

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東邦通信システムズ、外部ホスティング環境に不正アクセス 一部顧客のメールアカウント設定が変更

株式会社東邦通信システムズは2026年8月19日、同社がサービス提供に利用する外部ホスティングサーバー環境において、第三者による不正アクセスを受けたと公表しました。7月31日頃から同社が利用するサーバー管理アカウントへの不正アクセスが断続的に行われ、一部顧客のメールアカウントで設定情報が書き換えられたとしています。

現時点で、本件に起因する大規模なデータ流出やメールの不正送信などの二次被害は確認されていません。一方、侵入経路や認証情報がどのように取得されたのか、変更された設定の具体的内容、個人情報へのアクセス有無などは公表されていません。

東邦通信システムズの不正アクセス事案のサマリー

  • 【確認済み】東邦通信システムズは2026年8月19日、外部ホスティングサーバー環境への不正アクセスを公表しました。
  • 【確認済み】2026年7月31日頃から、不審な接続元によるサーバー管理アカウントへの不正アクセスが断続的に発生しました。
  • 【確認済み】影響期間は2026年7月31日から8月4日頃までとされています。
  • 【確認済み】一部顧客のメールアカウントで設定情報が変更されました。
  • 【確認済み】同社は不審な接続元のIPアドレスを遮断し、サーバー全体の不正プログラムやWebShellなどのスキャン、監視強化を実施しました。
  • 【確認済み】対象顧客には個別に連絡し、メールアプリの再設定手続きなどを案内しています。
  • 【確認済み】2026年8月19日時点で、本件に起因する大規模なデータ流出やメールの不正送信などの二次被害は確認されていません。
  • 【確認できず】サーバー管理アカウントへの侵入経路や、認証情報が第三者に取得された方法は公表されていません。
  • 【確認できず】変更されたメールアカウント設定の具体的内容や対象アカウント数は公表されていません。
  • 【確認できず】個人情報保護委員会への報告有無、警察への相談・届出有無は公表資料から確認できませんでした。
  • 【確認できず】攻撃者、ランサムウェア利用、マルウェア感染、顧客環境への横展開を示す情報は公表されていません。
項目 内容
公表日 2026年8月19日
発生日・確認日 不正アクセスは2026年7月31日頃から確認。具体的な検知日は公表されていません
対象組織 株式会社東邦通信システムズ
インシデント 外部ホスティングサーバー環境で、サーバー管理アカウントへの不正アクセスが発生
影響範囲 同社サーバーを利用する一部顧客のメールアカウント
確認された影響 一部メールアカウントの設定情報が変更
侵入経路 確認できませんでした
漏洩・流出した情報 大規模なデータ流出は確認されていません。その他の情報流出有無は公表資料では明確ではありません
対象件数 確認できませんでした
メールの不正送信 2026年8月19日時点で、本件に起因する不正送信は確認されていません
対応状況 不審IPの遮断、不正プログラム・WebShell等のスキャン、監視強化、対象顧客への個別連絡
再発防止策 アクセス制御ポリシーの見直し、監視体制強化、委託先・ホスティング事業者とのセキュリティ連携強化
個人情報保護委員会への報告 確認できませんでした

何が起きたのか サーバー管理アカウントへの不正アクセスを確認

東邦通信システムズによると、2026年7月31日頃から、不審な接続元による同社のサーバー管理アカウントへの不正アクセスが断続的に発生しました。

不正アクセスの影響により、同社サーバーを利用している一部顧客のメールアカウントで設定情報が書き換えられたことを確認しています。影響期間は7月31日から8月4日頃までとされています。

同社は事象を検知した後、ホスティング事業者へ調査を依頼し、不正アクセス元となった不審なIPアドレスを遮断しました。あわせて、サーバー全体を対象に不正プログラムやWebShellなどのスキャンを実施し、監視を強化しています。

公表資料では、サーバー管理アカウントのID・パスワードなどがどのような経路で第三者に取得されたのか、脆弱性が悪用されたのか、多要素認証が設定されていたのかといった侵入経路の詳細は明らかにされていません。

一部顧客のメール設定が変更 具体的な変更内容や対象件数は未公表

確認された直接的な影響は、一部顧客のメールアカウントにおける設定情報の変更です。

ただし、東邦通信システムズは、どの設定項目が変更されたのかを公表していません。メール転送設定、認証設定、パスワード、送信設定などのどの項目が対象だったのかは確認できないため、本件について特定の手口を推測することはできません。

対象となるメールアカウント数や顧客数も公表されていません。対象顧客には個別に連絡し、メールアプリの再設定手続きなどを案内しているとしています。

メールアカウント設定の改変は、一般論としてメールの転送、不正送信、なりすまし、認証情報の再設定などにつながる可能性があります。ただし、本件でこれらの行為が実際に行われたとする情報はありません。

大規模なデータ流出やメール不正送信は確認されず 情報流出の評価には注意

東邦通信システムズは2026年8月19日時点で、本件に起因する「大規模なデータ流出」や「メールの不正送信」などの二次被害は確認されていないと説明しています。

ここで注意したいのは、同社の表現が「情報流出はなかった」と断定するものではない点です。「大規模なデータ流出」が確認されていないとの公表であり、メールボックス内の情報閲覧や限定的な情報取得を含め、すべての情報アクセスが否定されたわけではありません。

公表資料には、メール本文や添付ファイル、アドレス帳、認証情報などへの第三者アクセス有無について具体的な説明はありません。また、個人情報保護委員会への報告や警察への相談・届出の有無も確認できませんでした。

そのため、現段階では「個人情報漏洩が確認された事案」と表現することも、「情報流出は発生していない」と断定することも適切ではありません。今後、調査結果の続報が公表されるかが確認ポイントになります。

8月3日からメール送受信障害も発生 不正アクセスとの因果関係は未公表

東邦通信システムズは8月19日の不正アクセス公表に先立ち、8月3日からメールシステムで送受信できない障害が発生していたことを8月5日付で告知しています。

同社の障害告知では、8月3日にメールサーバーの不具合を確認し、8月5日時点でもサーバー側で原因調査と復旧作業を続けているとしていました。

不正アクセスの発生期間とメール障害の期間は一部重なっています。ただし、8月19日の公表資料では、8月3日からのメール送受信障害が不正アクセスによって発生したものかどうかは明記されていません。

時期が重なることだけを根拠に、両者の因果関係を断定することはできません。

東邦通信システムズとは ネットワーク・サーバー・セキュリティ事業を展開

株式会社東邦通信システムズは神奈川県大和市に本社を置くIT関連企業です。1982年に創業し、1985年に法人化しています。

同社はネットワークやサーバー、仮想化サーバー、PC、Microsoft 365、レンタルサーバー、各種保守・運用支援などを扱っています。セキュリティ分野では、アンチウイルスソフト、UTM、不正端末検知、ログ監視、クラウドバックアップなども提供しています。

今回の不正アクセスは、同社が顧客向けサービスの提供に利用している「外部ホスティングサーバー環境」で発生したと説明されています。公表資料ではホスティング事業者名は明らかにされていません。

ITインフラやセキュリティサービスを顧客企業へ提供する事業者の場合、自社環境だけでなく、委託先やクラウド・ホスティング事業者を含む管理経路のセキュリティが重要になります。

再発防止策はアクセス制御と監視、ホスティング事業者との連携強化

東邦通信システムズは再発防止策として、アクセス制御ポリシーの見直しと監視体制の強化を挙げています。

また、委託先やホスティング事業者とのセキュリティ連携を強化するとしています。

今回の公表では、不正アクセスを受けたサーバー管理アカウントについて、パスワード変更、多要素認証の導入、管理画面への接続元制限、特権ID管理などが実施されたかは明らかにされていません。

管理アカウントは、一般ユーザーアカウントより広い権限を持つことが多いため、侵害時の影響範囲が大きくなります。今後の続報では、侵入経路の特定とともに、管理アカウントの認証・アクセス制御がどのように見直されたかも重要な確認項目になります。

情報システム部門への示唆

今回の事案で情報システム部門が確認すべきポイントは、外部ホスティングサービスを利用している場合でも、管理アカウントの保護をサービス事業者任せにしないことです。

特に、管理画面やコントロールパネルへアクセスできる特権アカウントについては、多要素認証、接続元IP制限、強固で固有のパスワード、利用者の限定、操作ログの保存と監視を組み合わせる必要があります。

また、メールアカウントの設定変更を監視できる仕組みも重要です。管理者による変更だけでなく、転送設定、認証情報、送信ルールなどに不審な変更があった場合に通知できるようにしておくことで、侵害後の滞留時間を短縮できます。

委託先やホスティング事業者を利用する場合は、インシデント発生時に取得できるログの種類と保存期間、調査協力の範囲、緊急遮断の連絡経路、顧客への通知基準を平時から確認しておく必要があります。

本件では大規模なデータ流出やメール不正送信は確認されていませんが、変更された設定内容や侵入経路は未公表です。利用組織側では「二次被害が確認されていない」ことだけで対応を終えず、自社のメール設定、認証情報、転送ルール、ログイン履歴に不審な変更がないかを確認することが重要です。

関連するメール・ホスティング環境への不正アクセス事例として、セキュリティ対策LabではNTTPCコミュニケーションズ、WebARENAへの不正アクセスでメールアドレスなど個人情報漏洩の恐れも取り上げています。

 

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