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Salesforce( セールスフォース )とは機能、メリット・デメリットを徹底解説

前回記事ではMAツールのうち、Marketo(マルケト)について紹介しました。

Marketo(マルケト)とは?機能、メリット・デメリットを徹底解説|ロケットボーイズのBtoBマーケティングブログ (rocket-boys.co.jp)

今回は、多くの企業で導入されている「Salesforce(セールスフォース)」について紹介していきたいと思います。

Salesforceとは

Salesforceは米国カリフォルニア州に本社を置く、顧客関係管理(CRM)ソリューションを中心としたクラウドコンピューティング・サービスを提供する企業です。1999年3月に、マーク・ベニオフにより設立され、翌2000年4月に日本法人が設立されました。

近年ではTableauやslackなどを買収し大きな話題にもなりました。

導入企業は中小企業から大手まで、全世界で約15万社以上の企業がSalesforceを導入しています。SalesforceはCRMやSFAシステムとしてよく知られていますが、実際は導入企業の目的に応じて複数のサービスを組み合わせて使えるプラットフォームです。

CRMとは?MA、SFAとの違い

CRM(Customer Relationship Management)は、日本語では「顧客関係管理」と呼ばれます。CRMの目的は、顧客との関係性、コミュニケーションを管理し、自社の従業員と顧客との関係を一元的に把握することにあります。具体的には、営業や商談、問い合わせ、マーケティングなどで得られた情報をまとめて管理し、必要な情報を社内共有できる点が特徴です。

CRMが顧客との関係性にフォーカスしたツールであるのに対して、MA(Marketing Automation)は、リード(見込み顧客)の管理やスコアリング、分析レポートといった機能を備えており、マーケティング活動のサポートを得意としています。

また、SFA(Sales Force Automation)は営業活動の組織化・効率化を担っており、顧客情報や営業ステータスの一元管理、営業メンバーの行動管理、売上管理や予測といった機能を備えており、営業活動の効率化を得意としている点に特徴があります。

Salesforceの主なサービス

Salesforceは「Customer360」の名称でセールスやサービス、マーケティング、コマースなど、顧客起点でのあらゆるクラウドサービスを展開していますが、ここでは代表的なサービスを紹介していきたいと思います。

Sales Cloud

Sales Cloudは「営業支援(SFA)」と「顧客管理(CRM)」の両方の機能が組み合わさったシステムでSalesforceを代表するサービスです。主な機能としては、商談管理や営業支援、売上予測、売上管理、CRMデータへのアクセスやデータの管理機能などを備えています。

Service Cloud

Service CloudはAI+データ+CRMでサービス業務の効率改善を支援します。カスタマーサービスの強化に役立つツールを展開しており、主な機能としては、Webサービスでもモバイルアプリでもカスタマイズが可能な点や顧客や従業員の声の分析及びインサイトに基づいたサービスの改善、AI搭載のチャットボット活用などの機能を備えています。

Marketing Cloud

Marketing Cloudは、AIを活用し、顧客獲得後のスムーズなやり取り、売上貢献を支援します。主な機能としては、メールやモバイルアプリ、広告などで相手に適したコンテンツの提供やリアルタイムデータの共有及びパーソナライズ化、営業部門やサービス部門との情報共有などの機能を備えています。

Slack

Slack社を2021年7月に買収し、Slackの機能を使える点も特徴です。従業員のワークフローの自動化やSlackとData Cloudの連携により、顧客のニーズに素早く応えることも可能となります。

Tableau

2019年8月にTableau社を買収しており、Tableauの機能を使える点も特徴です。主な機能としては、データ分析の自動化やTableuのリアルタイムインサイトに基づいた連携、Salesforceに標準搭載されているAIを活用した分析及び予測、等でスピーディーな意思決定を支援します。

Salesforce Platform

Salesforce Platformは、ローコードアプリケーション開発プラットフォームで、ビジネス全体での自動化を支援します。本ツールを導入することで、アプリ開発や運用にかかるITコストを大幅に削減することができます。

Health Cloud

世界シェアNo1の医療、ライフサイエンス業界向けCRMを提供しています。臨床データと非臨床データの統合、院内ワークフローの自動化、会員のジャーニーの合理化などを行います。

Salesforce導入のメリット

顧客情報の一元管理

SalesforceはCRMの第一人者の企業であり、顧客情報の一元管理の面では圧倒的な優位性を備えています。これまではいち営業担当者しか把握していなかった情報をCRM上で一元管理することで、社内の全ての人が状況を把握できます。また、商談過程や過去の問い合わせまで、管理しているCRM上で共有・把握することができます。

効率的な営業

Salesforce上のSFAシステムにより営業効率が各段に上がります。商談内容、例えば予算や競合他社の情報、案件進捗状況などをSalesforce上で上司や同僚、関連部署とタイムリーに共有することで、適切に連携を取りながら効率よく営業活動を進めることができます。

社員教育

社員教育、特に新人や中途採用の教育において、Salesforce上に折衝記録や営業に関する資料を残しておくことで、優秀な営業担当のノウハウをいつでもどこでも見ることが出来るようになり、結果的に社員教育のコスト削減につながります。

リアルタイム分析

Salesforceはリアルタイムでデータを反映しており、商談の成立、あるいは売上が上がるタイミングなど、正確な数値を反映してくれます。また、レポート機能もあり、売り上げや問い合わせ件数などをリアルタイムで集計・分析できるため、多角的な視点から営業活動や売上、各案件の進捗状況などを一目で把握できるようになります。

Salesforce導入のデメリット

Salesforceはうまく使いこなすことができれば多くのメリットを享受できますが、定着までに一定時間がかかるとの声もあります。ここでは、導入のデメリットについて触れていきます。

結果が出るのに時間がかかる

CRMは導入企業のデータが集約されてこそ優れた機能を発揮できます。逆に言うと、データが蓄積されてこないと機能を発揮できないため、長期的な視点で、何を目的にSalesforceを導入したのかを関連する部署は意識した上で、導入して初めのうちはデータの集約と割り切って進めて行くと良いでしょう。

運用担当者の負担増

社内のリソースを活用して運用担当者を設ける場合は、操作方法やシステムの理解、データ入力や社内への周知など、現業務に加えての負担が増えることになります。導入・運用コンサルタントを活用できる場合は、外注し、アドバイスを受けながら、社内で活用を進めると良いでしょう。

ランニングコストがかかる

Salesdforceが提供するクラウドサービスは基本的に毎月課金型のモデルであるため、ユーザーの人数や利用機能、サポート範囲などで毎月かかるランニングコストが変わります。無駄な費用が発生しないように、利用人数やタイミングなどは社内でしっかりと協議の上、進めて行く必要があります。

まとめ

Salesforceが提供するクラウドサービスは、CRMに特徴があり、営業活動の効率化や他部門との情報共有、自社の売上貢献、利益確保に関する、様々なツールを提供しております。

但し、様々な機能を備えているがゆえに、導入時にはどのような目的で導入するのかをしっかりと社内で検討した上で、また、導入した際には長期的な視点での活用を心掛けましょう。

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