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HubSpot( ハブスポット)とは?機能、メリット・デメリットを徹底解説

前回記事ではMAツールについていくつか紹介しました。

今回は複数紹介したMAツールのうち、「HubSpot(ハブスポット)」について紹介したいと思います。

Hubspotとは?

Hubspotは、2005年にアメリカで開発されたツールで、マーケティング、営業、コンテンツ管理、カスタマーサービスの業務をつなぐために欠かせないソフトウェアや連携機能、リソースを備えたCRMプラットフォームです。

世界120ヵ国以上で18万4,000社を超える顧客が利用しています(2023年10月時点)

https://www.hubspot.jp/

HubSpotの機能

HubspotのCRMプラットフォームは「マーケティング」「営業」「カスタマーサービス」「コンテンツ管理」「オペレーション業務」に対応する5つの主要製品で構成されています。

これらの製品は全て基盤となるCRMデータベースに接続されており、カスタマージャーニーの各ステージのコンタクトに関する貴重な詳細情報を引き出すことができます。

Marketing Hub

Marketing Hubは、顧客とのつながりを重視したマーケティング活動を展開するためのソフトウェアです。必要なツールや機能が全て1つのプラットフォームに集約されているため、部門間の連携やデータの統合がスムーズになります。

特別な技術や知識がなくとも、ドラッグアンドドロップの操作だけでランディングページやEメールテンプレートの作成が可能な点が特徴です。

相手に応じたメッセージや自動のチャット対応による「ウェブチャット機能」、Salesforceとの連携機能を備えており、また、「コンタクト管理機能」や「キャンペーン管理機能」等により顧客接点の整理、連携、エンゲージメントの向上を可能とします。

併せて、「マーケティングアナリティクス機能」や他ビジネスアプリとの連携によるデータの取り込み、キャンペーン成果の検証等の機能も備えており、マーケティング施策の最適化を戦略的に判断できます。

Sales Hub

営業チームの質の向上に焦点を当てたサービスです。生産性向上に必要なツールを接続することにより、顧客とのつながりを深めるための必要な情報を利用できます。

具体的には、確度の高いパイプラインを確立するため、営業段階の見込み客に対する詳細なCRMデータを活用し、一人一人に合わせたメッセージの一斉配信、フォローアップの自動化、確度の高い取引を優先した効率的な営業活動を実現できます。

主な機能としては、案件創出の面では、「営業活動とリードの管理」「Eメールテンプレート」「Eメールトラッキング」「セールスオートメーション」「コールのトラッキング」「HubSpot AI」などの機能、収益向上の面では、「日程調整」「ドキュメントのトラッキング」「取引パイプライン」「決済」「見積書作成」などの機能、分析面では「セールスアナリティクスとレポート」「フォーキャスト」機能などを備えております。

Service Hub

カスタマーサービス向けのツールです。顧客との関係強化に関しては「カスタマーポータル」の提供やよくある質問に対するヘルプ記事や動画等の作成支援機能、チーム内の業務効率化に関しては、ヘルプデスク業務の優先順位付けの支援、チケット(課題)管理、など、チーム間の連携に関しては、CRMを活用した顧客の一元管理、共有の受信トレイ(ウェブチャットやfacebook Messengerなどを共通の受信トレイと接続し、全てのコミュニケーション管理と返信を一元化)、などの機能を備えています。

CMS Hub

CMS Hubはコンテンツマネジメントシステムを提供します。マーケティング担当者が求める柔軟性と開発者が期待する機能性を両立するソフトウェアを提供しています。

マーケティング担当者の視点では、サイト訪問者に合わせたウェブページのパーソナライズやデスクトップやモバイルの各顧客に対してデバイス別のコンバージョン促進の最適化などを可能とします。具体的な機能としては、SEOの推奨、ウェブサイトテーマの提案、ドラッグ&ドロップエディター機能、を備えています。

また開発者の視点では、GitHubなどのツールを活用したバージョン管理、サーバーレス関数、開発者向けドキュメントとコミュニティー、コードアラート機能があります。IT担当者の視点では、ウェブサイトの安全性や信頼性に関して、無休体制のセキュリティー監視と脅威検出、標準のSSL証明書、ウェブサイトのパフォーマンス監視機能などを備えています。

Operations Hub

Operations Hubには、アプリの連携、顧客データの整理、データ集合の定義、ビジネスプロセスの自動化に1つのCRMプラットフォーム上で対応できる統合型のツールが用意されています。

機能としては、顧客データの同期と整理(コーティング不要で簡単にアプリとデータを同期)、プロセスの自動化(SlackのチャットメッセージやZoom会議への招待などをHubSpotワークフローから実行可能、など)、レポート作成(Snowflakeベースのデータ共有など)などの機能を備えています。

HubSpot導入のメリット

無料で基本的な機能を利用可能

上記で5つの製品を紹介しましたが、それぞれの製品において無料の機能を提供しています。コストを抑えてCRMツールやMAツールを利用したい方にとって、基本的な機能を無料で利用できるのはとてもありがたいことかと思います。有償版の前にまずは無料でお試しすることで、本格的な導入を検討できる点は大きなメリットです。

一元管理が可能

HubSpotの製品は、「マーケティング」「営業」「カスタマーサービス」「コンテンツ管理」「オペレーション業務」に対応する5つの製品を提供しており、顧客のカスタマージャーニーを網羅しているといっても過言ではありません。

異なるMAツールやSFAツールを導入し、同一顧客のアカウントが異なると管理面がどうしても煩雑となります。また、管理面に留まらず、顧客視点で考えると、顧客の動向や関心を掴む効率が上がることとなり、適切なアプローチが可能となる点、顧客満足度の向上に繋がる点が大きなメリットと言えます。

HubSpot導入のデメリット

日本語対応

HubSpotの認知度も徐々に日本でも向上しているので、以前ほどではないかもしれませんが、それでも外資系のツールということもあり、多少日本語に違和感がある点は否めません。

各製品において日本語によるカスタマーサポートを提供しているので、不明な点があれば必要に応じてカスタマーサポートを利用して慣れていくのがよいでしょう。

ツールの導入や運用定着に時間がかかる

こちらはHubspotに限ったことではなく、どのツールでも同じですが、企業単位となると導入にあたって運用開始までのルール作りに一定の時間がかかります。また、導入を推奨する部署、担当者がついていないとなかなか運用開始まで進んでいきません。例え導入できたとしても、ナレッジを積み重ねていかないとHubspotの機能を十分に活かすことができないため、ツールを導入することで何を解決したいのか、何の作業を効率化したいかなどの、目的やゴールを明確にして、導入及び運用定着を進めて行きましょう。

また、自社だけでは社内での浸透が難しいということであれば、一定のコストはかかりますが代理店などを活用しながら外部の支援を仰ぎ、導入及び運用定着を進める方法もあります。

まとめ

今回記事では、HubSpotの機能紹介及びメリット・デメリットを紹介しました。HubSpotは基本機能は無料で利用でき、顧客のカスタマージャーニーを網羅できる一元管理機能を搭載しております。導入検討にあたっては、自社内での活用のゴールを明確にすることで、よりスムーズに導入が進むかと思います。

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