読売新聞オンラインで詐欺広告が表示される
2024年7月下旬から複数のセキュリティ専門家が、読売新聞オンラインで詐欺広告が表示される事が指摘されており、2024年8月3日時点で読売新聞から公式発表はされていません。
2024年8月3日:高木浩光氏からご指摘を受け読売新聞オンラインで注意喚起がされている事をご指摘いただきました。訂正してお詫びいたします。
目次
読売新聞オンラインで表示される詐欺広告
以下の通りXで複数のユーザーが読売新聞オンラインで詐欺広告が表示される事を指摘しています。
内容に関しては、システムアップデートやファイヤーウォールの更新システム障害を啓発する画面の為、典型的なサポート詐欺になります。
サポート詐欺広告が表示される条件は不明
サポート詐欺広告が表示される条件は不明ですが、ノートンの偽広告が表示される事が偽広告表示の発火条件ではないかと指摘されています。
詐欺広告が表示されるのは複雑な広告配信のサプライチェーンが原因
読売新聞オンラインで詐欺広告が表示される原因はまだ不明ですが、サイトに表示されている広告が原因である可能性が高いです。詐欺広告が配信される理由はWeb広告配信で発生する複雑なサプライチェーンが影響しています。
Web広告が配信されるまでの流れ
1.広告主 ➔ 2. 広告代理店 ➔ 3. DSP ➔ 4. SSP ➔ 5. 媒体者 ➔ 6. ユーザー
※あくまで簡易的な内容です。
上記のDSPやSSPは広告元の管理をシステムに頼っている為、どうしても怪しい広告主や広告代理店が紛れてしまいます。
漫画村での事例
実際、漫画村でも大量のWeb広告が配信されていましたが、広告代理店が漫画村へ出稿できる広告契約を獲得し怪しい広告配信を行っていました。
また、広告主がコンプライアンスの強い企業でも、SSPのエンジンであるジーニーのOEM製品で漫画村へ広告が配信されていました。
広告主もシステム管理画面で効果を判別しており全ての媒体チェックを行えていない事情があります。
上記の通り、広告が配信されるまでの中で悪意のある会社や人間が紛れていても、直ぐに検知する事が出来ない為、今回のような詐欺広告が配信されています。
Web広告配信までの各ステークホルダーの役割
広告主
広告キャンペーンの目標設定と予算の決定を行います。
広告クリエイティブの作成を依頼します。
広告代理店
広告主のキャンペーン戦略を策定し、最適な媒体を選定します。
広告クリエイティブの制作支援やDSPの選定、ターゲティング設定を行います。
DSP(デマンドサイドプラットフォーム)
広告主の入札を管理し、広告インベントリをリアルタイムで購入します。
ターゲティング、入札、広告配信の最適化を行います。
SSP(サプライサイドプラットフォーム)
媒体者の広告枠を管理し、広告インベントリをオークションにかけます。
最も高い入札をした広告を表示します。
媒体者
自分のウェブサイトやアプリに広告枠を提供します。
SSPを通じて広告を表示し、収益を得ます。
ユーザー
ウェブサイトやアプリを利用し、広告を目にします。
広告に反応してクリックやコンバージョンを行う場合があります。
読売新聞から公式発表
読売新聞ではサポート詐欺の記事などもあり、その記事に偽広告が表示される可能性もあり媒体として、一般的にも権威あるサイトと認識されているので騙されて、金銭を窃取される被害も出るかもしれません。
読売新聞オンラインで注意喚起がされている事されていますが、分かりやすい欄に記載されておりませんので引き続き注意が必要です。