2026年の大学入学共通テストで、スマートフォンの使用など複数の不正行為が確認され、大学入試センターは受験生7人の試験結果を無効(失格)としました。報道によれば、不正が確認されたのは東京、福岡など複数会場に及び、スマホ操作のほか、試験問題の持ち出しや禁止物品の使用なども含まれています。
不正行為の内訳
最も注目されたのは福岡県の事案です。数学の試験中に受験生がスマートフォンを操作していたことから監督者が確認したところ、試験問題など約200枚の写真データが記録されていました。受験生は「ネットで知り合った後輩に試験終了後に送るつもりだった」などと説明した一方、当時点で外部送信の痕跡は確認されていないとされています。会場側は公正な試験を妨害した疑いもあるとして警察に相談しています。
このほか、千葉・宮城の会場でスマホを用いたインターネット検索や電卓機能の使用が確認されたケース、岐阜の会場で近くの席の答案用紙をのぞき込む行為、東京の会場で試験問題の持ち出しや禁止された定規の使用などがあったと報じられています。
2025年に日本で表面化したスマホ・電子機器カンニングの実例
共通テストに限らず、2025年は「電子機器を前提にした不正」が目立ちます。
たとえばTOEICでは、試験会場内から外部へ情報を中継し解答を受け取るような組織的関与が疑われる事案が報じられています。報道では、マスク内に通信用の小型マイクを隠す、カメラ機能付きスマートグラスを使うといった手口が具体的に伝えられました。
運営団体(国際ビジネスコミュニケーション協会、IIBC)は2025年7月、会員規約違反(不正の疑いが高い受験)に該当する受験者への対応として、スコア無効化等を公表しています。
また、警視庁が直径約3ミリの極小イヤホンや音声中継器など、試験不正に使われたとみられる機器を公開したとの報道も出ており、「スマホを見ているかどうか」だけでは検知しにくいフェーズに入っています。
IIBCは不正防止策を盛り込んだ受験要領の改訂も案内しており、試験運営側がルールと運用を更新し続ける必要性がはっきりしています。
対策
共通テストのような一斉試験で現実的に効くのは、「持ち込み抑止」「不審行動の早期発見」「発覚後の拡大防止」を切り分けて備えることです。
まず持ち込み抑止としては、スマホを手元に置かせない運用が要です。電源オフの徹底だけでは、足元や衣服内に隠した状態で操作される余地が残ります。教室入室前に収納・封緘させ、机上・足元に置かせない導線を作ることが抑止力になります。
次に早期発見では、監督者の視線設計が効きます。今回のように足元での操作や撮影が疑われる以上、「手元」だけ見ていても見落とします。受験生の姿勢変化、視線の落ち方、机下での不自然な動きに気づけるよう、巡回の間隔や立ち位置を定型化しておくべきです。スマートグラスや極小イヤホンのような機器も想定し、禁止物の定義と周知(どこまでがNGか)を毎年アップデートする必要があります
参照

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