GMO「お名前.comデスクトップクラウド」不正取引の損失を補償へ 利用者に5,000円、能動的サイバー防御を政府に緊急要請

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GMO「お名前.comデスクトップクラウド」不正取引の損失を補償へ 利用者に5,000円、能動的サイバー防御を政府に緊急要請

GMOインターネット株式会社は2026年10月24日、「お名前.com デスクトップクラウド」に対するサイバー攻撃について第4報を公表し、利用者の情報が外部に持ち出された事実を確認したと発表しました。一部利用者から取引口座で身に覚えのない取引の報告が寄せられており、同社は今回の不正アクセスに起因する取引と認定した場合、確定した取引損失を補償します。

現行サービスの全利用者には、金銭的被害の有無にかかわらず一律5,000円のお見舞金を支払います。また、攻撃者とみられる人物から金銭要求や追加攻撃の予告を受けていると公表し、政府に対して「能動的サイバー防御」の措置を緊急要請しました。

GMO「お名前.com デスクトップクラウド」第4報のサマリー

  • 公表日:2026年10月24日(第4報、11時50分時点)
  • 対象サービス:お名前.com デスクトップクラウド
  • 新たな確認事項:サービス環境への不正アクセスと利用者情報の外部持ち出しを確認
  • 金銭被害:一部利用者から取引口座で身に覚えのない取引の報告を受理。被害件数・総額は第4報で示されていない
  • お見舞金:現行サービスを利用する全顧客へ一律5,000円
  • 不正取引の補償:調査で本件に起因すると認められた取引の実現損失(差損・手数料等)が対象
  • 補償対象外:通常の市場変動による損失、得られたはずの利益、間接損害
  • 復旧方針:侵害された既存基盤はそのまま再開せず、独立した基盤の代替サービスを案内。希望者には6か月間無償提供
  • 攻撃者への対応:金銭要求には応じない方針を明示
  • 政府への要請:能動的サイバー防御に関する措置の実施を緊急要請。政府による実施決定を発表したものではない
項目 10月24日の発表内容
公表主体 GMOインターネット株式会社
対象 お名前.com デスクトップクラウド
情報流出 利用者情報の外部持ち出しを確認。具体的な流出件数は未公表
お見舞金 利用中の全顧客に5,000円。手続き等は10月30日までにメール案内
取引損失の補償 不正アクセスに起因すると同社が認めた不正取引の実現損失
補償申請の詳細 11月6日までに公式サイトとメールで案内
代替サービス 独立したクラウド基盤へ希望者が移行可能。移行後6か月間無償
政府への対応 能動的サイバー防御の措置を緊急要請

不正取引の損失を補償 差損・手数料が対象、申請方法は11月6日までに案内

GMOが補償対象とするのは、今回の不正アクセスを原因として利用者の意思に反して行われた取引のうち、実際に確定した損失です。取引によって生じた差損や手数料などが含まれます。一方、通常の市場変動による損失や、取引で得られたはずの利益、間接的な損害は含まれません。

同社は取引履歴、アクセス履歴、その他の資料を確認して補償の対象かを判断します。利用者には、不審な取引の日時・内容・損失額を示す客観的な記録の提出と、取引先の証券会社・FX会社などへの取引取消し・返金の相談を求めています。

取引先から返金があった場合は、その金額を差し引いた残りをGMOが補償します。取引先が返金に応じなかった場合でも、GMOが補償対象と認めた損失については支払う方針です。申請方法、必要書類、受付期間、支払時期は11月6日までに告知するとしています。

具体的な申請手順は今後案内されます。GMOは本人確認資料や、MT4・MT5などの閲覧専用パスワードの提示を依頼する場合がある一方、閲覧専用を除く通常のパスワードや暗証番号は補償手続きで尋ねないと説明しています。補償を装った連絡には注意が必要です。

全利用者に5,000円、代替クラウドは6か月間無料 既存基盤は再開しない方針

現行のデスクトップクラウドを利用中の全顧客には、お見舞金として一律5,000円が支払われます。不正取引による金銭被害を受けていない顧客も対象で、取引損失の補償とは別の支払いです。受取手続きや支払い時期は10月30日23時59分までに登録メールアドレスへ通知されます。

GMOは、攻撃を受けた現行システム基盤をそのまま再開しないことも決めました。Windowsデスクトップ環境の利用を続けたい契約者には、独立したクラウド基盤で運用する代替サービスへの移行を案内し、移行後6か月間は無償とします。

移行は利用者の同意を前提とし、機能の違いや無償期間終了後の料金・契約条件を事前に提示する方針です。代替サービスの提供開始時期や申込方法、移行しない顧客の契約・料金の扱いについても、10月30日までにメールで案内します。

攻撃者とみられる人物が金銭を要求 70超の金融機関口座への不正操作を示唆

同社は、攻撃者とみられる人物から金銭を要求され、応じなければ同社や顧客に関する情報を公開するなどと脅迫されていることも明らかにしました。GMOが公表した脅迫内容には、次のようなものが含まれます。

  • 国内外70超の証券会社・FX会社などに開設された利用者の取引口座で、不正な注文による残高の毀損を続けるという主張
  • サービスや、サービスに接続した顧客のPCに関する情報の公開、ランサムウェア攻撃の予告
  • GMOのシステムや運用体制に関する情報の公開予告

これらは攻撃者とみられる人物からの脅迫内容であり、70超の金融機関で不正取引が確認された、あるいはランサムウェア攻撃が実行されたとGMOが公表したものではありません。

同社は金銭要求に応じない方針を示し、脅迫の通信記録などを警察に提出しています。証券会社や取引所に対しては、サービス経由のアクセス遮断、ログイン中セッションの強制切断、不審取引の監視を要請しているとしています。

「能動的サイバー防御」の発動第1号を政府に要請 適用の可否は政府が判断

GMOは今回の事案について、政府による攻撃基盤の追跡・遮断・無害化を求め、能動的サイバー防御の「発動第1号」事案として扱うよう緊急要請したと説明しています。これはGMO側による位置付けと要請であり、政府が第1号事案と認定した、あるいは実際に攻撃基盤への措置を実施したという発表ではありません。

能動的サイバー防御は、官民の情報共有、通信情報を活用した不審な活動の検知、重大なサイバー攻撃に対するアクセス・無害化措置を柱とする制度です。従来の事後対応に加え、攻撃の兆候を把握して被害の発生や拡大を防ぐことを目的としています。制度の背景や発動要件、通信の秘密などの論点は、能動的サイバー防御とは何か―概要や問題点を専門家が解説で整理しています。

日本では2026年10月1日、サイバー対処能力強化法などの「アクセス・無害化措置」に関する規定が施行され、一定の要件と手続きの下で国が重大なサイバー攻撃に対処する制度であり

個別の企業が要請したというだけで自動的に措置が発動される仕組みではありません。

GMOは警察・所管官庁への報告と協力を継続し、調査ログや侵害に関する情報を政府・捜査機関へ提供するとしています。

利用者はパスワード変更に加えて全セッションの切断を

今回の攻撃は10月19日に顧客からの問い合わせで調査が始まり、20日に不正プログラムの設置を確認、21日から全プランのサーバーが順次停止されました。23日の第3報では、FX・証券口座の認証情報を変更するだけでなく、ログイン中の全セッションを切断するよう利用者へ呼びかけています。既存の接続がパスワード変更後も維持される場合があるためです。

影響の可能性があるサーバー数「2万6,739件」は、侵害が確定したサーバー数でも流出した口座数でもありません。これまでの経緯や各証券会社の注意喚起、取引履歴の確認方法は、お名前.com「デスクトップクラウド」に不正アクセス、最大2万6,739サーバーに影響の可能性で詳しく整理しています。

不正な注文や約定、建玉、入出金の記録がある場合は、日時や取引番号などの証拠を保存し、取引先の金融機関とGMOの正規窓口に連絡してください。GMOは問い合わせ電話「03-5456-2560」を土日・祝日を含む24時間体制で受け付けています。

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