米国のカスペルスキーはPangoに買収されUltraAVへ移行

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米国のカスペルスキーはPangoに買収されUltraAVへ移行

2024年6月21日 バイデン政権は長年にわたる国家安全保障とデータプライバシーの懸念、および重要なインフラの保護強化を理由に、米国内でロシアのサイバーセキュリティ企業「カスペルスキー」製のセキュリティソフトウェアの使用を禁止する計画を発表し、7月20日から米国での事業を「段階的に縮小」し、米国拠点を廃止する事が決定しました。

その後アメリカのカスペルスキーはアメリカを拠点に置くPango Group(パンゴ グループ)に買収され、同社が提供するUltraAVへ移行する事が発表されました。

Pango Groupとは

Pango Groupは2024年9月3日に個人向けのオンラインセキュリティーサービスを提供するAuraから分社化された会社で、Pango Groupは個人と企業の両方を対象にしています。

Pango ブランドにはUltraAV やVPN360、OVPN、UltraVPN、Betternet、AnchorVPN、Hotspot Shield などがあります。

UltraAVのサイトには既にカスペルスキーユーザー向けのキャンペーンページがリリースされています。

請求に関しては、UltraAV の Web サイトによると、カスペルスキーは 2024 年 6 月に月間および年間の顧客への請求を停止し、UltraAV による請求は 2024 年 10 月に再開される予定としています。

Pangoはカスペルスキーから100万人のユーザーを獲得か

Axios の報道では、Pango が Kaspersky との契約を通じておよそ 100 万人の新規ユーザーを獲得しているとされており、契約の金銭的条件は明らかにされていません。 

なお、2024年6月セキュリティ的な理由でデンマークでも政府がカスペルスキーを利用禁止にする方向で動いていると報道されています。

アメリカでセキュリティ的な理由で制限され始める製品

アメリカ政府は国防上の理由で、カスペルスキー以外にも利用禁止にするサービスや製品が増加しており、中国発のTikTok(ティックトック)は米国内で禁止する法案が可決されました。

また、アメリカの2名の議員が中国製ルーター TP-Linkへ米商務省の調査実施と同ルーターを利用する事は国家安全保障上の脅威であると書簡で危険性やリスクを指摘しました。