Apache Tomcat、URL書き換え回避など3件の脆弱性を修正-CVE-2025-55752は条件次第でRCEの恐れ

セキュリティニュース

投稿日時: 更新日時:

Apache Tomcat、URL書き換え回避など3件の脆弱性を修正-CVE-2025-55752は条件次第でRCEの恐れ

Apache Software Foundation は Tomcat 9/10/11 系向けに複数のセキュリティ更新を公開しました。

今回公表されたのは CVE-2025-55752 / CVE-2025-55754 / CVE-2025-61795 の 3 件で、いずれもアップグレードで解消されます。プロジェクトのメーリングリスト(dev@tomcat)で公開されたアドバイザリでは、CVE-2025-55752 を「Important(重要)」とし、特定条件下で URL 書き換えルールを回避して /WEB-INF//META-INF/ の保護を突破、PUT が有効ならリモートコード実行(RCE)に至る可能性があると説明しています

(報告者:CyCraft Technology の Chumy Tsai 氏)。

CVE-2025-55752:URL リライト回避(ディレクトリトラバーサル)— PUT 併用時に RCE の可能性

  • 影響範囲

    • Tomcat 11.0.0-M1〜11.0.10

    • Tomcat 10.1.0-M1〜10.1.44

    • Tomcat 9.0.0-M11〜9.0.108(EOL を含む古い版にも影響の可能性)

  • 原因
    過去の bug 60013 の修正に回帰があり、書き換え後の URL をデコード前に正規化してしまったため、クエリパラメータをパスに書き換えるタイプのルールで、要求 URI を細工してアクセス制御(/WEB-INF//META-INF/ 保護など)を回避できる状態が生じた。

  • 悪用シナリオ
    リライト回避に HTTP PUT が組み合わさる構成では、細工したファイルのアップロード→実行により RCE の恐れ。
    ただし PUT は通常、信頼利用者に限定され、URI を操作するリライトと同時に有効化する構成は想定しにくいため、一般的な設定での現実的リスクは限定的とされています。

  • 対処(いずれか)

    • 11.0.11 以降 / 10.1.45 以降 / 9.0.109 以降 へアップグレード

CVE-2025-55754:ANSI エスケープ非処理によるコンソール操作リスク(Windows)

  • 影響範囲

    • Tomcat 11.0.0-M1〜11.0.10

    • Tomcat 10.1.0-M1〜10.1.44

    • Tomcat 9.0.0.40〜9.0.108

  • 内容
    ログメッセージ中の ANSI エスケープをエスケープしていなかったため、Windows のコンソール(ANSI サポートあり)で Tomcat を実行している場合、細工 URL によりコンソール操作やクリップボード操作を誘発し、管理者にコマンド実行を誤誘導できる恐れ。
    直接的な攻撃ベクトルは特定されていませんが、他 OS でも類似の操作が成立する可能性に言及。

  • 対処

    • 11.0.11 / 10.1.45 / 9.0.109 へアップグレード

CVE-2025-61795:マルチパートアップロードでの DoS リスク(一時ファイルの清掃遅延)

  • 影響範囲

    • Tomcat 11.0.0-M1〜11.0.11

    • Tomcat 10.1.0-M1〜10.1.46

    • Tomcat 9.0.0-M1〜9.0.109

  • 内容
    マルチパートアップロードで エラー(サイズ上限超過など) が発生した際、ローカルに書き出した一時ファイルが即時削除されず GC に委ねられる実装だった。JVM 設定・負荷によって GC の追いつきが遅れると、ストレージが一時ファイルで逼迫DoS に至り得る。

  • 対処

    • 11.0.12 / 10.1.47 / 9.0.110 へアップグレード