
2024年7月に発生したクラウドストライク(CrowdStrike)の世界的なIT障害で、デルタ航空は同社への損害賠償を検討しています。本件に関してクラウドストライク(CrowdStrike)はデルタ航空がIT障害の為の無償支援を拒否したと主張しています。
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クラウドストライクはデルタ航空がIT障害の為の無償支援を拒否したと主張
BleepingComputer に共有された書簡の中で 、クラウドストライク(CrowdStrike)は、Windows デバイスの復旧を支援するために デルタ航空に無料のオンサイト支援を提供したが、最終的には必要ないと言われたことを明らかにした。
「事件発生から数時間以内に、クラウドストライク(CrowdStrike)はデルタ航空に連絡を取り、支援を申し出るとともに、デルタが利用可能な修復策を認識していることを確認した」と、クラウドストライクの顧問弁護士マイケル・カーリンスキー氏は手紙に記しています。
「さらに、クラウドストライク(CrowdStrike)の CEO は デルタ航空の CEO に直接連絡を取り、オンサイト サポートを申し出ましたが、応答はありませんでした。クラウドストライク(CrowdStrike)は デルタ航空にオンサイト サポートの申し出について問い合わせたところ、オンサイト サポートは不要であると伝えられました。」とされています。
デルタ航空の復旧が遅れたのは同社のインフラ不備と示唆
クラウドストライク(CrowdStrike)はまた、同様の問題に直面したデルタ航空の競合他社がなぜより早く業務を復旧できたのか疑問視し、航空会社の長期にわたる停止の原因の一部は手順とインフラの不備にあると示唆しています。
クラウドストライク(CrowdStrike)は現在、デルタ航空に対し「アプローチを再考する」よう求めている。
しかし、法的脅威を考慮して、クラウドストライク(CrowdStrike)は現在、訴訟中の潜在的な証拠開示に使用できるように、本インシデント関連するデータ、電子メール、通信を保存するよう デルタ航空に求めています。
引用
Crowdstrike: Delta Air Lines refused free help to resolve IT outage
デルタ航空はクラウドストライク(CrowdStrike)への損害賠償請求を検討
2024年7月31日 デルタ航空のエド・バスティアンCEOはは、デルタ航空は24時間365日運航しているため、デルタ航空の重要なシステムインフラに企業がアクセスすることはできないため、展開されているものを「テストしなければならない」として、
同社には障害に対する損害賠償を求める以外に「選択肢はない」と述べた。
クラウドストライクの障害の世界的な損害は約2250億円(150億ドル)
また、最近クラウド監視や保険会社が、この障害による世界的な収益損失を 約2250億円(150億ドル)と見積もっており、同じ保険会社が算出した航空会社の損失は 8 億 3,000 万ドルと見積もっています。
引用
Delta CEO says CrowdStrike-Microsoft outage cost the airline $500 million
クラウドストライクのCEOが世界的な障害で米議会での証言を求められる可能性
世界的にWindows(ウインドウズ)でブルースクリーン(BSoD)が表示され使用不可になっており、EDRのクラウドストライク(CrowdStrike)が原因とされました。これにより下院国土安全保障委員会を率いる共和党議員らは月曜日、その回答を早急に得たいと述べています。
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