生活協同組合コープやまぐちは2026年8月28日、「コープやまぐちLINEミニアプリ」への第三者による不正アクセスを確認したと公表しました。
不正アクセスは8月27日に発生し、同アプリのデータベース内に保存されていたすべてのデータが削除されました。コープやまぐちは外部からのアクセスを遮断したうえで、同日中にバックアップからデータを復元し、サービスを復旧しています。
一方、第三者がデータベース内の個人情報を閲覧・取得し、外部へ持ち出したかどうかは確認できていません。コープやまぐちは情報流出を否定できないとして、「個人情報が漏えいしたおそれのある事案」として調査を続けています。
コープやまぐちLINEミニアプリ不正アクセスのサマリー
- 確認済み:2026年8月27日、「コープやまぐちLINEミニアプリ」のデータベースへ第三者による不正アクセスが行われました。
- 確認済み:データベース内のすべてのデータが削除されました。
- 確認済み:外部からのアクセスを遮断し、同日中にバックアップからデータを復元してサービスを復旧しています。
- 確認済み:対象システムの開発・運用は外部事業者へ委託されています。
- 確認済み:データベースには氏名、住所、電話番号、メールアドレスが保存されていました。
- 確認済み:クレジットカード情報、金融機関の口座情報、パスワード、要配慮個人情報は対象情報に含まれていません。
- 未確認:第三者が個人情報を閲覧・取得したかどうかは現時点で確認されていません。
- 未確認:個人情報が外部へ持ち出されたかどうかも確認されていません。
- 調査中:対象件数と対象者数は精査中です。
- 調査中:侵入経路や不正アクセスの原因は第一報では明らかにされていません。
- 確認済み:8月28日の公表時点で、不正利用、なりすまし、迷惑メールなどの二次被害は確認されていません。
- 確認済み:個人情報保護委員会への報告と、所轄警察署への相談・被害届の提出を行っています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公表日 | 2026年8月28日 |
| 発生日・確認日 | 2026年8月27日 |
| 対象組織 | 生活協同組合コープやまぐち |
| インシデント | LINEミニアプリのデータベースへの第三者による不正アクセス、全データ削除 |
| 侵入経路 | 確認できませんでした。調査中です |
| 漏えい・流出した情報 | 外部流出は未確認。氏名、住所、電話番号、メールアドレスが漏えいしたおそれ |
| 対象件数 | 精査中 |
| 対応状況 | 外部アクセス遮断、バックアップから復元、サービス復旧、外部専門家による調査 |
| 個人情報保護委員会への報告 | 報告済み |
| 警察への対応 | 所轄警察署へ相談し、被害届を提出 |
LINEミニアプリのデータベース内にある全データが削除
コープやまぐちによると、不正アクセスが発生したのは2026年8月27日です。第三者が「コープやまぐちLINEミニアプリ」のデータベースへ不正アクセスし、データベース内のすべてのデータが削除される事象が発生しました。
対象となったLINEミニアプリは、コープやまぐちが開発・運用を外部事業者へ委託しているシステムです。
コープやまぐちは事象を確認後、外部からのアクセスを直ちに遮断しました。その後、バックアップからデータを復元し、8月27日中にサービスを復旧しています。
今回確認されているのは、第三者による不正アクセスとデータベース内の全データ削除です。第一報では、どのような認証情報や脆弱性が悪用されたのか、外部委託先の環境を経由したのか、攻撃者がどのようにデータベースへ到達したのかといった侵入経路は公表されていません。
また、ランサムウェアによる攻撃だったことや、特定の脅威アクターが関与したことを示す情報も公表されていません。
氏名・住所・電話番号・メールアドレスが漏えいしたおそれ
削除されたデータベースには、氏名、住所、電話番号、メールアドレスが含まれていました。
ただし、コープやまぐちは、第三者がこれらの情報を閲覧・取得したことや、外部へ持ち出したことを現時点では確認していません。データが削除されたことと、情報が外部へ流出したことは同じではないため、本件を「個人情報漏えいが確認された事案」と表現することは適切ではありません。
コープやまぐちは、外部流出を否定できないことから「個人情報が漏えいしたおそれのある事案」として対応しています。
漏えいのおそれがある情報には、クレジットカード情報、金融機関の口座情報、パスワード、要配慮個人情報は含まれていません。
対象となる可能性があるのは、LINEミニアプリを通じてギフト商品などを注文した利用者や届け先、アンケート回答者です。
| 対象 | 対象期間 |
|---|---|
| 梨ギフト、りんごギフトの注文者・届け先 | 2024年7月31日~2026年8月27日 |
| 母の日特別ギフトの注文者・届け先 | 2025年4月14日~2025年4月27日 |
| 「自宅直送!贅沢グルメ」の注文者・届け先 | 2025年5月26日~2025年6月3日 |
| LINEミニアプリのアンケート回答者 | 2023年1月20日~2026年8月27日 |
対象件数と対象者数については、8月28日の第一報時点で精査中です。確定後、あらためて公表するとしています。
個人情報の外部持ち出しは現時点で確認されず
今回の事案では、データベース内のデータがすべて削除されているため、可用性への被害は明確に発生しています。一方で、機密性への影響、つまり攻撃者が個人情報を閲覧・取得し、外部へ持ち出したかどうかはまだ確認されていません。
コープやまぐちは外部の専門家と調査を続けており、今後の調査ではアクセスログなどを基に、侵入経路や操作内容、情報取得の有無などを確認していくものとみられます。
第一報の段階では、データ削除の前に情報が取得された可能性を排除できないため、流出を否定せず注意喚起を行っています。
8月28日時点で、本件に起因する個人情報の不正利用、なりすまし、迷惑メールなどの二次被害は確認されていません。
コープやまぐちを装うメールや電話に注意
コープやまぐちは利用者に対し、同組合や公的機関などを装った不審なメール、電話、郵便物が届く可能性があるとして注意を呼びかけています。
今回対象となる可能性がある情報には、氏名、住所、電話番号、メールアドレスが含まれています。仮にこれらの情報が第三者へ取得されていた場合、実在する氏名や連絡先を利用したフィッシング、なりすまし、詐欺電話などに悪用される可能性があります。
ただし、これらは今後想定される二次被害のリスクであり、現時点で発生が確認されたものではありません。
コープやまぐちは、身に覚えのないメールのURLや添付ファイルを開かないこと、不審な連絡を受けた場合には同組合の問い合わせ窓口へ連絡することを求めています。また、電話やメールでパスワード、クレジットカード番号、金融機関の口座情報を尋ねることはないとしています。
個人情報保護委員会へ報告、警察にも被害届
コープやまぐちは本件について、個人情報保護委員会へ報告するとともに、所轄の警察署へ相談し、被害届を提出しています。
今後は外部専門家と原因究明を進め、再発防止策を講じるとしています。新たに判明した事実については、公式サイトで公表する方針です。
第一報では、侵入経路、対象人数、情報が実際に取得されたかどうか、攻撃者の属性など、重要な点がまだ明らかになっていません。今後の続報では、これらの調査結果が確認ポイントになります。
情報システム部門への示唆
今回の事案では、不正アクセスによってデータベース内の全データが削除されましたが、コープやまぐちは同日中にバックアップからデータを復元しています。インシデント対応では、侵入防止だけでなく、データが破壊された場合に事業を復旧できるバックアップと復旧手順を平時から整備しておくことが重要です。
一方、バックアップから復旧できたとしても、それだけでインシデント対応が完了するわけではありません。攻撃者がどの経路から侵入したのか、どの権限を利用したのか、削除前に情報を閲覧・取得していないかを調査できるよう、認証ログ、データベース操作ログ、クラウド監査ログなどを適切な期間保存しておく必要があります。
また、本システムは開発・運用を外部事業者へ委託していました。外部委託システムであっても、個人情報を取り扱う主体側では、委託先のアクセス管理、ログ管理、脆弱性管理、バックアップ、インシデント時の連絡・調査体制を確認しておく必要があります。
特にデータベースに対する大量削除などの破壊的な操作については、権限の最小化に加え、通常とは異なる操作を検知・通知できる監視や、重要操作に対する追加の統制を検討することが重要です。








