
財務省は2月10日、同省関税局調査課の職員が、不正薬物の密輸事件に関連する容疑者ら187人の氏名や住所が記載された機密書類を紛失したと発表しました。現在も書類は発見されておらず、情報漏えいの可能性を否定できないとしています。
セキュリティインシデントの概要
財務省の発表によると、書類を紛失したのは関税局調査課の職員で、2月6日、横浜税関での打ち合わせ後に横浜市内の飲食店で飲酒し、帰宅途中の7日午前0時頃にカバンを紛失したとのことです。なお現在、書類やノートパソコンの所在は不明であり、情報が第三者の手に渡った可能性を完全に否定できない状況です。
紛失したカバンには以下の機密情報が含まれていました。
- 不正薬物の密輸事件の容疑者187人の氏名・住所
- 業務用ノートパソコン
- その他の業務関連書類
参照
87人の容疑者個人情報、不正薬物密輸事件 財務省職員が書類紛失 横浜で飲酒後発覚
飲酒時の情報漏えいリスク
アルコールを摂取すると、判断力や注意力が低下し、普段なら絶対に避けるような行動を取ってしまうことがあります。
- 機密書類の入ったカバンを置き忘れる
- 業務用ノートPCやUSBメモリを紛失する
- パスワードや機密情報を口外してしまう
- 酔った勢いでSNSに業務関連の内容を投稿する
飲酒後は、このようなリスクを無意識のうちに高めてしまうため、特に機密情報を扱う職種では慎重な行動が求められます。
業務端末のセキュリティ対策
データの暗号化と遠隔ロック機能の導入
仮にノートPCやスマートフォンを紛失しても、データが漏えいしないように、以下の対策を講じる事が大切です。
- 業務デバイスには暗号化を施す
- リモートワイプ(遠隔削除)機能を有効化
- 重要データはクラウド上に保管し、端末には保存しない