
2025年4月2日、福島県南相馬市に所在する縫製会社において、元従業員の女が会社の預金口座から現金を着服したとして、業務上横領の疑いで逮捕されました。容疑者は宮城県亘理町に住む無職の43歳の女で、事件当時は該当企業に勤務し、預金口座の出納管理を任されていたとされています。
口座管理の立場を悪用か
警察の発表によると、女は勤務中に同社の預金口座を管理する立場にありながら、2024年内に複数回にわたって現金を払い戻し、合計25万円を自身のものとして着服した疑いが持たれています。
会社側からの相談を受けた警察が、口座の出入記録や証拠資料を精査した結果、女の関与が強いと判断し、今回の逮捕に至りました。
容疑は否認、捜査は継続中
取り調べに対し、女は「横領した事実はありません」と容疑を否認しています。警察は今後、横領に至った経緯や資金の使途、他に関与者がいないかについても慎重に捜査を進めるとしています。
企業に求められる対策とは
このような内部不正は、企業の信頼性や経済的損失に直結する重大なリスクです。以下のような対策が再発防止につながります:
- 口座管理業務の分掌と二重チェック体制の導入:1人の担当者に出納管理を任せるのではなく、複数名での相互確認体制を敷く。
- 口座の出入履歴の定期的な監査:会計監査や内部監査の仕組みを整え、異常な取引が早期に発見される体制を構築。
- 業務権限の見直しとアクセス制御の強化:口座操作や経理ソフトへのアクセス権を最小限に抑え、不正の機会を削減。
今回の事件は、企業が業務プロセスと内部統制の強化に取り組むべき重要性を改めて浮き彫りにしています。従業員による信頼の裏切りを防ぐには、技術的な監視と人の目の両方が必要不可欠です。
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