テレビCM・番組の効果測定分析サービスを提供するREVISIO株式会社は2026年9月8日、役職員が使用する業務用PC1台がマルウェアに感染していたことを確認したと公表しました。
同社が調査した結果、外部から当該PCへのリモート接続や、社内サーバーへの不正アクセスは確認されませんでした。一方、感染したPCのローカル環境に保存されていた個人情報については、外部へ漏えいした可能性を否定できないとしています。
現時点で公表されているのは「マルウェア感染が確認されたこと」と「個人情報漏えいの可能性があること」です。実際に個人情報が外部へ送信・取得されたことまで確認された事案ではありません。
REVISIOのマルウェア感染事案のサマリー
確認できている内容:
- REVISIOは2026年9月8日、役職員が使用する業務用PC1台のマルウェア感染を公表しました。
- マルウェア感染自体は確認されています。
- 調査では、当該PCへのリモート接続は確認されていません。
- 社内サーバーへの不正アクセスも確認されていません。
- 一方、感染PCのローカル環境には個人情報が保存されていました。
- 当該個人情報について、外部漏えいの可能性を否定できないとしています。
- 個人情報が実際に外部へ流出したことが確認されたとは公表されていません。
- マルウェアの種類や攻撃者について、9月8日の公表資料からは確認できません。
- 感染経路についても、現時点で断定できる情報は確認できません。
- 社内サーバーや他の業務端末へ感染が拡大したとの発表はありません。
現時点で未確認の内容:
- 外部へ実際に送信・取得された個人情報の有無
- 漏えいした可能性がある個人情報の具体的な件数
- マルウェアの名称・種類
- 感染経路
- 攻撃者・脅威アクター
- 他端末への感染拡大
- 個人情報保護委員会への報告状況
- 警察への相談・届出状況
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公表日 | 2026年9月8日 |
| 対象組織 | REVISIO株式会社 |
| インシデント | 業務用PC1台のマルウェア感染 |
| 感染端末 | 役職員が使用する業務用PC1台 |
| リモート接続 | 調査では確認されず |
| サーバーへの不正アクセス | 調査では確認されず |
| 個人情報 | 感染PCのローカル環境に保存 |
| 個人情報漏えい | 可能性を否定できない |
| 漏えい確定 | 確認されていない |
| 対象件数 | 公表資料からは確認できず |
| マルウェアの種類 | 公表資料からは確認できず |
| 感染経路 | 公表資料からは確認できず |
| 他端末への影響 | 公表されていません |
| 個人情報保護委員会への報告 | 公表資料からは確認できず |
役職員の業務用PC1台でマルウェア感染を確認
REVISIOは、役職員が使用していた業務用PC1台でマルウェア感染を確認しました。
マルウェアとは、情報窃取、遠隔操作、ファイル破壊、不正通信など、悪意ある動作を目的とするソフトウェアの総称です。
ただし、今回REVISIOが公表した資料では、感染したマルウェアの名称や種類は明らかにされていません。
そのため、情報窃取型マルウェア、RAT、ランサムウェアなど、特定の種類に分類することはできません。
関連記事:マルウェアとは?対策も含めて解説
リモート接続や社内サーバーへの不正アクセスは確認されず
REVISIOは調査の結果、感染したPCに対する外部からのリモート接続や、社内サーバーへの不正アクセスは確認されなかったとしています。
この点は、影響範囲を判断する上で分けて考える必要があります。
今回確認されているのは、
- 役職員のPC1台がマルウェアに感染した
- 当該PCのローカル環境に個人情報が保存されていた
という事実です。
一方、
- 攻撃者がPCを遠隔操作した
- 社内サーバーへ侵入した
- 他のPCへ横展開した
といった事実は公表されていません。
「マルウェア感染」と「社内ネットワーク全体への不正アクセス」を同一視しないことが必要です。
ローカル保存の個人情報は漏えいの可能性を否定できず
REVISIOは、感染PCのローカル環境に個人情報が保存されていたことから、外部漏えいの可能性を否定できないとしています。
ここでも「個人情報漏えいが確認された」と断定するのは適切ではありません。
公表内容から確認できる状態は次のとおりです。
| 状態 | 今回事案 |
|---|---|
| マルウェア感染 | 確認済み |
| PC内に個人情報が存在 | 確認済み |
| リモート接続 | 確認されず |
| サーバー不正アクセス | 確認されず |
| 外部への個人情報送信 | 確認されていない |
| 個人情報漏えい | 可能性を否定できない |
マルウェア感染後の調査では、不審な外部通信やファイルアクセスの痕跡を確認しますが、ログやマルウェアの動作状況によっては「外部送信がなかった」と完全に証明できない場合があります。
そのため、情報を保存していた端末が侵害された場合、外部流出を示す直接的な痕跡がなくても「漏えいの可能性を否定できない」と判断されるケースがあります。
対象件数・個人情報の具体的項目は現時点で確認できず
9月8日時点で確認できた公表内容からは、漏えいした可能性がある個人情報の対象人数・件数や具体的な情報項目を確認できませんでした。
そのため、氏名、住所、メールアドレス、電話番号など、一般的な個人情報の項目を推測して記載することはできません。
今後REVISIOから続報が公表された場合は、
- 対象者
- 対象人数
- 個人情報の項目
- 実際の外部通信の有無
- マルウェアの種類
- 感染経路
が追加で明らかになるかを確認する必要があります。
PC1台の感染でもローカル保存データが影響対象になる
企業のマルウェア感染では、サーバーが侵害されていなくても情報漏えいリスクが生じる場合があります。
従業員PCには業務の過程で、
- 顧客リスト
- メール添付ファイル
- ダウンロードしたCSV
- 会議資料
- 契約書
- 従業員情報
- 一時作業ファイル
などが保存されることがあります。
本来はクラウドや業務システムで管理するデータでも、作業のためにPCへダウンロードしたコピーが残るケースがあります。
その端末がマルウェアに感染すれば、サーバーへの侵入が確認されなくても、ローカルファイルだけが影響対象になる可能性があります。
ローカルPCへの個人情報保存を見直す
今回の事案から企業が確認できるのは、端末内に保存するデータの管理です。
個人情報や機密情報をクラウド・ファイルサーバーで一元管理していても、従業員が作業のためにPCへダウンロードできる場合、ローカル側にコピーが残ります。
企業では次のような対策を検討できます。
- 個人情報のローカル保存を原則禁止する
- ダウンロード可能な利用者を限定する
- 一時ファイルを一定期間後に自動削除する
- DLPで大量の個人情報ファイルを検知する
- エンドポイントのディスクを暗号化する
- EDRで不審なファイルアクセス・外部通信を監視する
- USBや個人クラウドへのコピーを制御する
- 端末紛失・感染時に遠隔隔離できる状態にする
ローカル保存を完全に禁止できない業務では、「誰が、どの情報を、どの端末へ保存できるか」を把握することが対策になります。
マルウェア感染時は「駆除できたか」だけで判断しない
マルウェアが検知された場合、アンチウイルス製品で隔離・削除されたことだけをもって対応を終了すると、影響範囲を見落とす可能性があります。
確認したいのは次の項目です。
- マルウェアが実行されたか
- いつ感染したか
- 外部通信があったか
- 認証情報へアクセスしたか
- ブラウザに保存された認証情報が影響したか
- ローカルファイルへアクセスしたか
- 他端末やサーバーへの通信があったか
- 不審なアカウント・タスク・サービスが作成されたか
- 感染期間中にどの情報が端末へ保存されていたか
感染端末を初期化する前に、必要に応じてログやディスクなどの証拠を保全し、調査可能な状態を残すことも必要です。
情報システム部門への示唆
今回のREVISIOの事案では、サーバーへの不正アクセスは確認されていない一方、感染したPCに保存されていた個人情報が調査対象になりました。
情報システム部門では、次の項目を確認できます。
- 従業員PCに個人情報を恒常的に保存していないか
- ブラウザやメールソフトに大量の業務データが残っていないか
- 個人情報ファイルをダウンロードできる利用者を限定しているか
- EDRを全業務端末へ導入しているか
- EDRアラートを確認する担当者・MDR・SOCがいるか
- 外部通信ログを十分な期間保存しているか
- 端末感染時にネットワークから即時隔離できるか
- ローカル端末に保存されていた情報を後から特定できるか
- 認証情報を端末に保存しすぎていないか
- 感染PCから社内サーバーへの通信履歴を追跡できるか
- マルウェア検知後のフォレンジック調査手順が決まっているか
今回の公表では、マルウェアの種類や感染経路、実際の外部データ送信は確認されていません。
続報が公表された場合は、感染経路、対象情報、漏えい件数、再発防止策が追加されるかを確認する必要があります。




