両毛システムズ、社内システムへの不正アクセスを確認 情報流出や侵入経路は調査中

セキュリティニュース

投稿日時: 更新日時:

両毛システムズ、社内システムへの不正アクセスを確認 情報流出や侵入経路は調査中

株式会社両毛システムズは2026年8月15日、同社の社内システムに対する不正アクセスが発生したと公表しました。

同社によると、不正アクセスを確認したのは8月14日です。現在、原因や侵入経路、被害範囲の調査を進めるとともに、復旧に向けた対応を実施しています。

情報流出などの影響については確認中で、現時点では詳細は明らかになっていません。

両毛システムズは、行政、水道、文教、エネルギー、医療、製造など幅広い分野にシステムやサービスを提供するIT企業です。一方、今回の公表で確認されているのは「社内システムへの不正アクセス」であり、顧客向けシステムやサービスへの影響、顧客情報の漏洩については公表されていません。

両毛システムズへの不正アクセスのサマリー

  • 両毛システムズは2026年8月15日、社内システムへの不正アクセスを公表しました。
  • 不正アクセスを確認したのは2026年8月14日です。
  • 現在、原因、侵入経路、被害範囲を調査しています。
  • 情報流出の有無については確認中です。
  • 復旧に向けた対応を実施しています。
  • ランサムウェアによる攻撃かどうかは公表されていません。
  • 攻撃者や侵入経路、侵害されたシステムの範囲は公表されていません。
  • 顧客向けシステムやサービスへの影響は公表されていません。
  • 顧客情報や個人情報の漏洩についても現時点では確認できません。
  • 同社は新たな事実が判明した場合、続報を公表するとしています。
項目 内容
公表日 2026年8月15日
不正アクセス確認日 2026年8月14日
対象組織 株式会社両毛システムズ
対象 社内システム
原因 調査中
侵入経路 調査中
被害範囲 調査中
情報流出 確認中
個人情報漏洩 確認できませんでした
顧客システムへの影響 確認できませんでした
ランサムウェア 確認できませんでした
攻撃者 確認できませんでした
対応 原因・侵入経路・被害範囲の調査、復旧対応
今後 新たな事実が判明した場合に続報を公表

8月14日に社内システムへの不正アクセスを確認

両毛システムズは2026年8月14日、同社の社内システムに対する不正アクセスが発生したことを確認しました。

翌15日に公表した第一報では、原因と侵入経路の特定、被害範囲の調査を進めていると説明しています。

同時に、復旧に向けた対応も実施しています。

ただし、どの社内システムが侵害されたのか、システム停止や業務への影響が発生しているのかについては明らかにされていません。

同社は「現時点では、本件による情報流出等の影響については確認中」としており、情報が外部へ持ち出されたかどうかも現段階では判断できません。

ランサムウェアや情報流出は現時点で確認できず

第一報では、不正アクセスの具体的な攻撃手法について説明されていません。

ランサムウェアによる暗号化、マルウェア感染、認証情報の窃取、VPNや公開システムの脆弱性悪用など、侵入に使われた手法は不明です。

また、攻撃者からの脅迫や犯行声明についても言及されていません。

そのため、「ランサムウェア攻撃」「情報漏洩が発生した」と断定することはできません。

今後の続報では、侵入経路、情報流出の有無、影響を受けたシステム、復旧状況などが焦点になります。

両毛システムズは行政・水道・文教・医療などへシステムを提供

両毛システムズは群馬県桐生市に本社を置くIT企業で、東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。

同社はソフトウェア開発、システム販売、情報処理サービスなどを手掛けています。

サービス分野は幅広く、公式サイトでは以下の領域を掲げています。

  • 行政
  • 水道
  • 文教
  • エネルギー
  • 医療
  • 製造
  • 印刷
  • モビリティ
  • 流通

行政分野では戸籍情報総合システムや財務会計、スマートシティ関連のソリューションを提供しています。

水道分野では料金調定、公営企業会計、料金徴収などのシステム・サービスを展開しています。

文教分野では教育ネットワークや校務支援、医療分野では医療事務システムや電子カルテ、地域医療連携などを提供しています。

また、データセンター、クラウド、アウトソーシング、運用・保守なども事業として展開しています。

顧客向けシステムへの影響は現時点で公表されず

両毛システムズが自治体や水道、医療などのシステムを取り扱っていることから、今回の不正アクセスが顧客環境へ影響しているかは注目されます。

ただし、8月15日の公表では対象を「当社社内システム」としており、顧客向けサービスや顧客システムが侵害されたとは説明していません。

顧客情報や住民情報、患者情報などが影響を受けたという事実も現時点では確認できません。

社内システムへの侵害が、顧客環境へ自動的に波及するわけではありません。

一方で、システム開発会社や運用事業者は、顧客システムへの保守アクセス、ソースコード、設定情報、認証情報、バックアップなどを扱う場合があります。

そのため、IT事業者への不正アクセスでは、自社内の被害だけでなく、顧客環境へアクセスするための情報や接続経路が影響を受けていないかも調査対象になります。

IT事業者への攻撃では委託元への波及確認も焦点

2026年には、IT事業者や業務委託先へのサイバー攻撃が、複数の顧客や自治体へ影響を広げる事案も発生しています。

セキュリティ対策Labでは、2026年4月に発生したYCC情報システムへのランサムウェア攻撃について、山形市、山形県、庄内町、高畠町、幸手市など複数の自治体へ影響が波及した事例を取り上げています。

山形市委託のYCC情報システム、ランサムウェア攻撃で約50万件・マイナンバーを含む個人情報が漏洩の恐れ

ただし、YCC情報システムの事例と今回の両毛システムズへの不正アクセスに直接的な関係はありません。

現時点で両毛システムズの顧客や委託元へ影響が波及したとの発表もありません。

IT事業者への攻撃では、第一報の段階で自社環境の侵害だけが公表され、その後のフォレンジック調査によって顧客データや外部接続情報への影響が判明する場合があります。

今後の続報では、顧客向けサービスへの影響有無も確認したいポイントです。

両毛システムズは情報セキュリティ基本方針を公表

両毛システムズは情報セキュリティ基本方針を公表しており、顧客、株主、取引先、従業員の情報保護に取り組むとしています。

同方針では、情報セキュリティ事故が発生した場合に迅速な施策を講じ、是正と再発防止に全社で取り組むことを明記しています。

また、機密情報の紛失、破壊、改ざん、漏洩、予期しないサービス停止などのリスクに対して、組織的・人的・技術的な施策を講じるとしています。

今回の公表では、8月14日に不正アクセスを確認した後、原因や侵入経路、被害範囲の調査と並行して復旧対応を実施しており、今後の調査結果に応じて続報を公表する方針です。

今後の続報で確認したいポイント

第一報の段階では情報が限定されているため、今後は以下の内容が焦点になります。

  • 最初の侵入経路
  • 不正アクセスが始まった時期
  • 攻撃者が滞在していた期間
  • 影響を受けた社内システム
  • マルウェアやランサムウェアの有無
  • 外部へのデータ送信や持ち出しの痕跡
  • 顧客・取引先情報へのアクセス有無
  • 顧客向けシステムやサービスへの影響
  • 顧客環境へ接続する認証情報へのアクセス有無
  • 復旧状況
  • 再発防止策

特に、侵入を検知した8月14日が実際の侵入日と一致するとは限りません。

フォレンジック調査では、ログを遡って最初の侵入時点や、攻撃者がアクセスしたシステム・情報を特定する作業が行われます。

情報システム部門への示唆

今回の公表は第一報であり、情報システム部門が外部から確認できる情報は限られています。

両毛システムズのサービスやシステムを利用している組織では、現段階で直ちに「自社も侵害された」と判断する状況ではありません。

一方、同社から個別の連絡があった場合や、今後顧客向けシステムへの影響が公表された場合に備え、利用サービスと接続方式を確認しておくことは有効です。

特に確認しておきたいのは、両毛システムズ側から自社環境へリモート保守接続する仕組みがあるか、専用アカウントやVPN、APIキーなどを共有しているかという点です。

委託先や保守ベンダーのアカウントについては、多要素認証、接続元制限、利用時間制限、最小権限化、操作ログの保存を確認してください。

また、委託先のインシデントが発生した際に、「顧客企業へ何時間以内に通知するか」「認証情報をいつローテーションするか」「接続を一時停止する判断基準」を契約やインシデント対応手順に組み込んでおくことも重要です。

今回の両毛システムズの事案については、情報流出や顧客システムへの影響がまだ確認中です。

続報が公表された場合は、第一報との差分を確認し、必要に応じて利用組織側でも侵害調査や認証情報の変更を行う判断が必要になります。

 

出典