ニチレイ、サイバー攻撃で従業員情報の漏洩恐れ 氏名・生年月日・人事労務情報などを確認

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ニチレイ、サイバー攻撃で従業員情報の漏洩恐れ 氏名・生年月日・人事労務情報などを確認

株式会社ニチレイは2026年8月14日、7月13日に発生したサイバー攻撃によるシステム障害について第6報を公表し、攻撃を受けたサーバの一部に国内グループ会社の従業員情報が保管されており、一部について漏洩のおそれがあることを確認したと発表しました。

対象となる可能性がある情報は、従業員の氏名、生年月日、会社メールアドレス、従業員番号、その他の人事・労務管理に関する情報です。対象人数は公表されていません。

ニチレイは、8月14日時点でこれらの個人情報が不正利用された事実は確認していないとしています。外部の専門会社と調査を続けており、追加で個人情報の漏洩のおそれが確認された場合は、対象者への通知など必要な対応を行う方針です。

同社では7月24日までに、システム障害の影響を受けていた入出庫業務と冷凍食品出荷業務を全拠点で通常稼働へ戻しています。一方、個人情報への影響調査はその後も続いており、第6報で対象情報の具体的な内容が新たに明らかになりました。

ニチレイ サイバー攻撃 第6報のサマリー

  • ニチレイは2026年8月14日、サイバー攻撃によるシステム障害について第6報を公表しました。
  • 攻撃を受けたサーバの一部に、国内グループ会社の従業員情報が保管されていました。
  • 一部の従業員情報について「漏洩のおそれ」が確認されています。
  • 対象となる可能性がある情報は、氏名、生年月日、会社メールアドレス、従業員番号、その他の人事・労務管理情報です。
  • 対象人数は公表されていません。
  • 8月14日時点で、対象情報の不正利用は確認されていません。
  • ニチレイは7月13日にシステムをネットワークから遮断し、その後もシステム強化と監視体制の強化を続けています。
  • 外部専門会社による調査は継続中です。
  • 7月24日には、入出庫業務と冷凍食品出荷業務について受発注制限を解除し、全拠点が通常稼働へ移行しています。
  • RansomHouseが7月22日にニチレイへの攻撃を主張していますが、ニチレイは攻撃主体やランサムウェアの関与を公式には確認していません。
項目 内容
第6報公表日 2026年8月14日
発生確認日 2026年7月13日
対象組織 ニチレイおよび国内グループ会社
事象 サイバー攻撃によるシステム障害
漏洩のおそれがある情報 氏名、生年月日、会社メールアドレス、従業員番号、その他人事・労務管理に関する情報
対象人数 公表されていません
不正利用 8月14日時点で確認されていません
顧客情報への新たな言及 第6報ではありません
個人情報保護委員会への報告 第2報で漏洩の可能性がある事案として報告済み
業務復旧 7月24日に受発注制限を解除し、全拠点が通常稼働
現在の対応 外部専門会社による調査、システム強化、監視体制の強化を継続
攻撃者 ニチレイからの公式発表なし

第6報で従業員情報の具体的な内容が明らかに

ニチレイは第6報で、サイバー攻撃を受けたサーバに保存されていた個人情報のうち、一部の従業員情報について漏洩のおそれがあることを確認したと発表しました。

対象となるのは国内のニチレイグループ会社が取り扱う従業員情報で、以下が挙げられています。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 会社メールアドレス
  • 従業員番号
  • その他の人事・労務管理に関する情報

「その他人事・労務管理に関する情報」の具体的な項目や、対象となる従業員数は公表されていません。

また、ニチレイの発表は「個人情報が漏洩したことを確認した」ではなく、「漏洩のおそれがあることを確認した」という段階です。

外部への持ち出しを示す具体的な痕跡や、実際に第三者が情報を取得したかについても、第6報では明らかにされていません。

セキュリティ対策Labでも、これまでの経緯をニチレイグループへのサイバー攻撃まとめとして整理しています。

ニチレイのサイバー攻撃 第1報から第6報までの経緯

日付 発表・動向 主な内容
7月13日 第1報 不正アクセスによるシステム障害を公表。冷蔵倉庫の入出庫、冷凍食品出荷業務に影響。個人情報・顧客データの流出は未確認
7月15日 第2報 サイバー攻撃を確認。被害サーバの一部に個人情報が保管されていたため、個人情報保護委員会へ漏洩の可能性がある事案として報告
7月17日 第3報 冷蔵倉庫全拠点の入出庫、冷凍食品出荷業務を順次再開。一部受発注制限を継続
7月22日 第4報 個人情報の対象者へ個別通知を実施。外部専門会社、警察、関係機関と調査を継続
7月22日 RansomHouseが犯行声明 ダークウェブ上でニチレイへの攻撃を主張。ただしニチレイは同グループの関与を公式確認していない
7月24日 第5報 受発注制限を解除し、全拠点で通常稼働へ移行
8月14日 第6報 国内グループ会社の一部従業員情報について漏洩のおそれを確認。氏名、生年月日、会社メール、従業員番号、人事・労務情報などが対象

RansomHouseの主張

7月22日には、ランサムウェアグループ「RansomHouse」がダークウェブ上のリークサイトでニチレイへのサイバー攻撃を主張しました。

セキュリティ対策Labでは当時、RansomHouseによるニチレイへの犯行声明についても記事化しています。

同グループは攻撃日や暗号化、データ入手などを主張していますが、これは攻撃者側の一方的な情報です。ニチレイは第6報までに、RansomHouseが攻撃主体であることや、ランサムウェアによる暗号化、同グループによるデータ窃取を公式には認めていません。

今回、ニチレイ側が従業員情報について「漏洩のおそれ」を確認したことは、RansomHouseの主張全体が裏付けられたことを意味しません。

実際の攻撃手法、侵入経路、マルウェアの種類、外部へ持ち出されたデータの有無や範囲については、引き続きニチレイと外部専門会社の調査結果を待つ必要があります。

ニチレイは7月13日からネットワーク遮断、監視強化を継続

ニチレイは第6報で、7月13日にシステムをネットワークから遮断したことを改めて説明しています。

その後もシステムの強化と監視体制の強化を続けており、外部専門会社の協力のもとで調査を継続しています。

今後、新たに個人情報の漏洩のおそれが確認された場合は、対象者へ速やかに通知するとともに、個人情報保護に関する法令に基づく措置を講じるとしています。

現時点では第6報が最終報とはされておらず、対象人数や漏洩の有無、攻撃経路などが今後の調査で更新される可能性があります。

情報システム部門への示唆

今回のニチレイの事案では、7月13日の発生当日にネットワーク遮断を行い、4日後には業務の段階的再開、11日後には全拠点の通常稼働まで復旧しています。一方、個人情報への影響調査は1カ月以上続いています。

インシデント対応では「業務をいつ戻すか」と「どのデータが漏洩した可能性があるか」を別の作業として管理する必要があります。

業務復旧を優先するチームと、フォレンジック調査、対象データの特定、法務・個人情報保護対応、本人通知を担当するチームを並行して動かせる体制が必要です。

また、今回対象となった情報には会社メールアドレスや従業員番号、人事・労務情報が含まれています。企業内部の属性情報が第三者に取得された場合、従業員を狙ったなりすましや標的型フィッシングで信頼性の高い文面を作る材料になる可能性があります。

対象企業では、インシデント収束後も一定期間、従業員向けのフィッシング監視や不審メールの報告体制を強化する必要があります。

さらに、今回のように業務復旧後に新たな情報漏洩リスクが判明するケースを想定し、初回公表だけで終わらず、調査結果に応じて第2報、第3報と情報を更新する危機広報の手順も事前に決めておくことが有効です。

出典