リクルート、元従業員による顧客・従業員情報の不正持ち出し-顧客の情報が漏洩

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リクルート、元従業員による顧客・従業員情報の不正持ち出し-顧客の情報が漏洩

2025年8月1日、株式会社リクルートは、2024年3月末に退職した元従業員が在職中に顧客担当者や社内従業員の個人情報を含む資料を不正に社外へ持ち出していたことを公表しました。同社旅行事業に関連する事案であり、関係者は顧客担当者481名と社内従業員55名に上ります。

インシデントの経緯と概要

今回の事案は、リクルートの旅行事業部門に在籍していた元従業員が、退職直前の2024年3月に社内資料を社外へ持ち出していたことが発端です。当該従業員は2024年3月末で退職しており、当初は情報漏えいの事実は明らかになっていませんでした。

しかし、2025年4月に社外から情報提供があり、これを受けて社内で調査を実施したところ、2025年6月に情報の不正な持ち出しが確認されました。

調査の結果、持ち出された資料には、同社の取引先である宿泊施設の担当者に関する個人情報(氏名や連絡先、役職等)と、社内従業員の氏名・所属情報が含まれていたことが判明しています。

これらの情報は、元従業員が営業活動を行う中で得たもので、名刺情報に加えて、商談のやり取りを通じて収集された内容も一部含まれていました。持ち出しが行われた時点では会社の就業規則に明確に違反しており、リクルートは当該従業員に対してすでに削除要請を行い、資料の削除が完了したことを確認しています。

不正に持ち出された情報の内訳

顧客側(宿泊施設255施設・計481名):

  • 氏名、役職、所属、電話番号、メールアドレスなどの名刺相当情報

  • 営業活動を通じて取得したその他の個人情報(内容は個別に異なる)

社内側(リクルート従業員55名):

  • 氏名および所属部署名

企業の対応状況

  • 元従業員に対しては削除要請を実施し、削除済みを確認

  • 顧客担当者には個別に謝罪・報告

    • 連絡が困難な対象者については、本発表および特設窓口で対応

  • 2025年8月1日時点で、二次被害や外部流出の拡大は確認されていない

    • ただし、退職後に本件情報が営業活動に使用された疑いが1件確認されており、引き続き調査中

再発防止策と今後の対策

リクルートは本事案を受け、以下の再発防止策を講じるとしています:

  • 業務情報の社内システム集約・一元管理

  • 退職・異動時の情報取り扱いプロセスの見直し

  • 従業員教育・啓発の強化(情報管理意識の向上)

  • 情報持ち出しに関するモニタリング体制の強化

情報システム部門への示唆

この事案は、「内部不正×個人情報持ち出し」という、多くの組織が直面しうる典型的なインシデントです。特に退職間際の行動は可視性が低くなりがちであり、システム部門として以下の点に注視すべきです

注目すべき管理ポイント

  • ファイル持ち出しや外部転送の監視ログとアラートの強化

  • クラウドストレージやUSB等の利用制限

  • 退職・異動時におけるアクセス権の即時剥奪とアカウント無効化の徹底

  • 持ち出し防止のためのDLP(情報漏洩防止)ツールの活用